[立夏とは]2019年はいつ?意味・由来から行事・食べ物まで
立夏とは夏の始まりを告げる日です。日差しが強くなって来たら「いよいよ夏が来たな」と感じられますが、立夏の時期はまだそれほど暑くはないため、気分的にはまだ春だと感じる人も多いでしょう。そろそろ夏だなと思ったときにはもうとっくに立夏が過ぎている…なんてことも少なくないようです。
意味・由来から行事、おすすめの食べ物まで、立夏についてまとめました。
立夏(りっか)とは
立夏とは「夏の始まり」を表し、一年を24の季節に分けて表す二十四節気では、七番目にあたります。
立夏の「立」という字には「季節の始まり」という意味があります。二十四節気の中には、立夏の他に立春、立秋、そして立冬があり、この4つは合せて「四立(しりゅう)」と呼ばれています。
二十四節気は、さらに一つ一つを3つに分けて七十二候で表すこともあります。立夏は七十二候で表すと次の3つに分かれます。
初候 蛙始鳴(かえる はじめて なく)
冬の間冬眠していたカエルたちが目を覚まし、元気に活動を始めるようになるのがこの時期です。田んぼなどで元気にカエルたちが泣き始める頃になると、野山には緑が広がり始め、これから始まる夏を感じさせてくれます。
自然が少なくなった現代では、田んぼが身近にあることも少なく、カエルの声を聞くこともあまりないかもしれません。それでも、カエルが元気に鳴く声をイメージすると、たしかにもう夏だな、という気持ちになるのは不思議ですね。
次候 蚯蚓出(きゅういん いずる)
「蚯蚓」(きゅういん)とは難しい漢字ですが、ミミズのことです。冬眠していた動物や虫たちは春になると外に出てきますが、ミミズは他の虫や動物たちと比べて出てくる時期が遅く、夏の始まりになってやっと土の中から出てきます。土いじりをすることの少なくなった今ではミミズの姿を見れば、思わず「きゃー」と叫んでしまう人も多いでしょう。しかし、ミミズは畑の土を肥やしてくれる、私達人間にとってはなくてはならない生き物です。
末候 竹笋生(ちくかん しょうず)
「竹笋」(ちくかん)とは「たけのこ」のことです。たけのこはいきなり土の中からニョキッと元気に伸びてきて、あっという間に竹に変わるとても勢いのある植物です。まっすぐ伸びるその姿は縁起がよいものとされています。気づいたらすぐに竹になってしまうためたけのこの収穫は大変ですが、早起きして朝たけのこを収穫して食べると元気に夏を乗り切れるでしょう。
立夏はいつ?2019年は?
立夏の日はだいたい決まってはいますが、前後1日程度ずれることがあり、毎年全く同じ日というわけではありません。2019年の立夏は5月6日です。ちなみに2018年の立夏は5月5日でした。
立夏はいつ?と聞かれた場合、立夏の始まる日を指す場合もあれば、二十四節気で次の季節である小満までの期間を指すこともあります。立夏の時期はいつからいつまで?と言われた場合は2019年であれば5月6日から5月21日までの間を指します。
立夏の行事
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立夏の期間中には、主に次のような行事があります。
ゴールデンウィーク
祝・祭日の続くゴールデンウィークは、年末年始の次に長く休むできる時期です。立夏の時期よりももう少し早く4月の終わりから始まるゴールデンウィーク。昭和の日である4月29日と、憲法記念日、みどりの日、こどもの日の5月3日から5日の3連休、その間の土日を合わせた1週間から10日は休みが続き、旅行に行ったり規制する人も多いですね。
端午の節句
5月5日の「こどもの日」は端午の節句に当たります。端午の節句は男の子の節句です。男の子がいる家では家の中に鎧兜や五月人形を飾り、外には鯉のぼりを飾って、男の子の無病息災を祈り、子孫繁栄の象徴である柏の葉で巻いた柏餅、中国から伝えられた魔除けを意味するちまきを食べて過ごします。
母の日
毎年5月の第2日曜日は「母の日」です。日頃、頑張って家族を守ってくれているおかあさんに感謝の気持ちを表す母の日は、アメリカで生まれました。日本に伝わったのは1915年ですが、母の日が現在のように習慣として多くの人がお祝いをするようになったのは戦後の1949年頃からだそうです。母の日にはカーネーションを贈ることが定番となっています。
立夏の食べ物
立夏の時期にはこれを食べなければならない、という決まった行事食があるわけではありません。しかし、夏の始まりであるこの時期には旬を迎える食べ物がいくつかあります。食べ物は旬の時期に食べることが一番ですから、立夏の日には旬のものを食べましょう。
立夏の日に旬を迎える食べ物には、次のようなものがあります。
たけのこ
「竹笋生」(ちくかん しょうず)にも登場する「たけのこ」。たけのこは、疲労回復につながるアミノ酸、高血圧に効果が高いカリウム、便秘解消に効果が高い食物繊維など、体に良い栄養素がたっぷり含まれているおすすめの食べ物です。たけのこは、たけのこご飯にしたり、天ぷらにしたり、掘ってきたばかりの新鮮なものであればホイル焼きにしてもおいしいです。
グリンピース
メイン料理というよりも付け合せのイメージが強いグリンピースですが、実は非常に栄養価が豊富な食べ物です。グリンピースの中には、人の体を作るためには欠かすことの出来ない、しかも脂肪分はそれほどない良質のタンパク質、むくみ解消に効果が高いカリウム、炭水化物をエネルギーに変えてくれるビタミンB1、そして便秘解消に効果が高い食物繊維など体に良い栄養素がたっぷり入っています。採れたてのグリンピースはグリンピースご飯でいただくのがおすすめです。
アスパラガス
アスパラガスの中にはアスパラギン酸という成分が含まれています。アスパラギン酸には新陳代謝を活発にしてタンパク質を合成する作用があり、アスパラガスを食べると疲労回復効果が期待できます。さらに、アスパラガスの穂先にはルチンという成分が入っており、血管を元気にしてくれるため、高血圧や動脈硬化にも効果が期待できます。アスパラガスはベーコンなどと一緒に炒めたり、茹でてサラダの具にしたり、ゴマ味噌和えなどにして食べるとよいでしょう。
いちご
出荷のピークがクリスマスの時期にあたることから、いちごと言えば冬のイメージをお持ちの方も多いでしょう。しかし、いちご本来の旬は、立夏の時期です。いちごは美容と健康に良いビタミンCが豊富な食べ物として知られていますが、それ以外にも貧血に良い葉酸、むくみを防止してくれるカリウム、腸を整えるペクチンなど、よい栄養素がたっぷりです。
あさり
アサリの中には赤血球を作る成分である鉄分が豊富に含まれており、貧血予防の効果が期待できます。エネルギーの生成に欠かすことの出来ないビタミンB12も入っており、健康のために積極的にとりたい食材のひとつです。鉄分以外にもその他にもタウリンや亜鉛などのミネラル分も豊富なことから、コレステロールを下げて動脈硬化を予防する効果も期待できます。
あさりは和・洋・中、いろいろな調理法で楽しむことができます。炊き込みご飯にしたり、酒蒸しにしたり、洋風の味付けが好きな人はクラムチャウダーやボンゴレで食べるのも良いでしょう。
立夏には旬のものをたっぷり食べて楽しく過ごそう
暦の上では夏の始まりですが、立夏の時期はまだそれほど暑くはなく、過ごしやすい気持ち良い時期です。立夏の時期にはゴールデンウィークや端午の節句、母の日といった行事が続きます。この時期を楽しく過ごすためには栄養管理が大切です。旬のものをたくさん食べて楽しく立夏の時期を過ごし、本格的な夏が始まるまでの体力を養ってくださいね。