掃除機と一口で言っても、その種類を見てみるといろいろな形がありますよね。あなたは今使っている掃除機に満足していますか?
掃除機の使いやすさは住居やライフスタイルによっても違ってきます。「もうちょっと軽いほうがよい」と思う方も多いでしょう。「せっかく買ったのになんだか我が家には使いにくい…」そんな事にならないよう、次に掃除機を買うときにはどんなところを見て選ぶべきなのか、掃除機の種類や掃除機選びのポイントについて考えました。
形による違い
掃除機は形によりキャニスター型、スティック型、ハンディ型、ロボット型にわけることができます。布団クリーナーも人気です。
キャニスター型
掃除機と言えば誰もが思い浮かべる昔から定番のタイプです。丸い本体は床に置き、ヘット部分だけを持って床をコロコロ転がしてゴミを吸い取るキャニスター型は、モーターが大きいため吸引力が強く、多くのゴミを吸い取ることができます。最近ではコードレス型のものも出始めましたが、基本的にキャニスター型の掃除機はコンセントから電源を取ることが多いです。
パワーが最も強い掃除機と言えばこのキャニスター型となります。ゴミをしっかり吸い取りたい、新しい型のものは使い慣れないから昔からあるタイプの掃除機を使いたいという方におすすめです。
スティック型
名前のとおり、全体が細長いスティック状になっている掃除機です。スリムでコンパクトな形になっているため、しまうときの場所を取らず軽くて扱いやすいというメリットがありますが、吸引力の面においては従来のキャニスター型と比べて少し落ちます。
他の型の掃除機と比べて軽くて持ちやすいことからスティック型はお年寄りや女性に好まれています。コードレスのタイプが主流となっており、掃除しながら移動するときにコードがじゃまにならないため、コードが絡んだり抜けたりしたときのストレスを感じることもありません。階段や気づいたときにゴミを取るときに使う2台目の掃除機としてもおすすめです。
ハンディ型
小さめで持ち運びがしやすく片手でも操作できる掃除機です。吸引力はそれほど強くありませんが、狭い場所でも使いやすく、持ち運びも簡単です。1台目の掃除機としてではなく、2台目、または3台目の掃除機として購入する方が多いようです。
ハンディ型は時間をかけてしっかり掃除をしたい普段の掃除に使うための掃除機としては向きませんが、床やソファの上にこぼした食べかすを片付けたい、または机の上に散らばっている消しゴムのカスを吸い取りたい、というときに重宝します。車の中を掃除するときにも便利です。
ロボット型
最近登場した新しいタイプの掃除機です。本体にセンサーやカメラが付いていて、自分で操作をしなくても家の中を自動で掃除してくれます。センサーが段差を感知するので、掃除しているうちに掃除機が階段から落ちて壊れる、という心配もありません。タイマーを細かく設定できたり、自動で充電場所に戻るタイプのものもあります。
便利なロボット型ですが、人が自分で見て掃除機を動かすわけではないため、隅々まで掃除してもらうためには物を片付けるなど工夫が必要です。また掃除にはある程度の時間がかかることもあり、これから改良が期待されている掃除機でもあります。しかし、ロボット型の掃除機なら自分がいなくても掃除をしておいてもらえることから、忙しい人にはとてもうれしい画期的な掃除機と言えるでしょう。
布団クリーナー
布団クリーナーは、布団についたダニの死骸やほこりを吸い取る布団専用の掃除機です。布団は定期的にお手入れをしなければハウスダストの原因になります。アレルギーを持っている方は布団のハウスダストで症状が出てしまうこともありますが、布団クリーナーをかけておけば安心ですね。布団クリーナーはアレルギーをお持ちの方や赤ちゃんのいるご家庭に人気があります。
コードがあるかどうか
コードがあるかどうかは、掃除機の使いやすさを大きく左右する重要なポイントです。
コードのある掃除機
コードのある掃除機と言えばキャニスター型のものが一般的です。コードのあるタイプは電源につなげて使うためパワーも強く、長く使えることがメリットです。
コードレス掃除機の使用時間は、1回の充電で30分程度です。掃除に30分以上かかるという場合はコードのある掃除機がよいでしょう。コードを繋げない場所では使えないというデメリットもありますが、吸引力・持続力を重視する場合はコードのある掃除機を選べば不満はありません。
コードレス掃除機
コードレス掃除機とはその名前の通りコードがないタイプの掃除機です。コードがないため充電式になっており、形はスティック型のものが多いです。
コードレス掃除機はコードが邪魔にならないので掃除しやすく、持ち運びに便利で階段や車の中など狭い場所でも使いやすいというメリットがあります。その一方、30分程度しか使い続けることができず、吸引力の面ではコードのある掃除機より劣るため、しっかり掃除をしたい人の中には物足りなさを感じる人もいるようです。
ゴミ処理の方式
掃除機は吸い取ったゴミを処理する方式により、紙パック式とサイクロンの大きくふたつにわけられます。
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紙パック方式
掃除機の内部に紙パックを備え付け、その紙パックの中に掃除機で吸い取ったゴミが入る方式の掃除機です。紙パックの中にゴミがいっぱいになったらパックを新しいものに交換して使います。ごみを捨てるときは、掃除機から紙パックを取り出して捨てるだけです。取り出すときにゆっくり取り外せばホコリもあまり出ず、衛生的にできるところが紙パック方式のメリットです。
ただし、紙パックの中にゴミがいっぱいになったら掃除機の吸い取りも悪くなってしまいます。紙パックを交換する一手間が紙パック方式のデメリットです。定期的な交換が必要なのでランニングコストもかかります。交換用の紙パックは在庫を持っておくと安心ですね。
サイクロン方式
サイクロン方式では遠心力を利用して空気を回転させることでホコリと空気を分離して、ホコリだけをダストカップに集めます。掃除が終わった後はカップに溜まったゴミを捨てるだけでOKです。
紙パックを定期的に購入する必要のある紙パック方式に対し、サイクロン方式の掃除機であれば紙パックが必要ないので、ランニングコストがかからないメリットがあります。しかし、ダストカップからゴミを取り出すときにホコリが舞う可能性もありますし、吸引力を維持するにはフィルターに巻き付いた髪の毛やホコリ等を取る必要があります。フィルター掃除の手間がかかる点はサイクロン方式のデメリットです。
ヘッドの種類
掃除機のヘッドにはパワーブラシ、タービンブラシ、床ブラシの3種類があります。
パワーブラシ
パワーブラシはフローリング、畳、カーペットとあらゆるタイプの床に使うことができます。
パワーブラシはヘッドの内部にモーターが搭載されていてブラシが回転します。中価格帯以上の掃除機にはパワーブラシが搭載されており、吸引力も高めです。
パワーブラシの掃除機はカーペットに絡んでいて取りにくいゴミも吸い取れますし、フローリングの上を掃除すれば床を拭く効果もあります。特に上位モデルの掃除機のパワーブラシはブラシの回転力でヘッドが前に進むように作られており、力をかけなくても掃除機を動かすことができて使いやすいです。
タービンブラシ
タービンブラシは畳やカーペットの掃除においてはパワーブラシに劣りますが、フローリングに適したヘッドです。
タービンブラシは昔からあるタイプのものです。パワーブラシのようにヘッドの内部にモーターは搭載されていませんが、タービンブラシにはゴミを吸い取る部分にブラシが付いており、ゴミを吸い取る風でブラシを回転させてゴミを吸い取ります。ヘッドのゴムの部分で床を磨き、毛状になっている部分でゴミをかきとる構造になっています。パワーブラシに比べ価格は低めですが、髪やゴミが絡むとブラシが回らなくなって使いにくくなるところがデメリットです。
床ブラシ
床ブラシはフローリングの掃除に適したヘッドです。
パワーブラシやタービンブラシのように回転式のブラシは備わっていない吸込口だけのブラシですから、畳やカーペットの隙間に入り込んだゴミを取ることは難しいです。しかし、ブラシがないぶんだけ大きなゴミは吸い取りやすいです。
掃除機選びのポイント
掃除機は機能だけでなく、住環境なども考慮して選ぶ必要があります。
予算を決める
掃除機の価格を見てみると、上位モデルから下位モデルまでかなりの幅があります。そればかりではないですが、能力差が価格差に反映していると言ってもよいでしょう。あの機能もほしい、音が静かな方がいいなど、すべての条件を満たそうとすると、価格は上がる一方になってしまいます。
掃除機を選ぶときにはまず予算を決めましょう。予算の中でどれぐらいの掃除機ならば買うことができるかを調べ、同じ価格帯の掃除機の中から、自分が一番気になる機能が充実するものを選ぶことがポイントです。
使用する目的で選ぶ
掃除機の種類によってどんなところを掃除するのに向いているかが変わってきます。カーペットやフローリングなどいろいろ掃除したいならばキャニスタータイプで掃除する場所によってヘッドを変えられるタイプのものがよいですし、事務所などフロアの掃除に使う場合はスティックタイプのもので十分です。
一台しっかり掃除できる吸収力の高いものをメインで使っているから車用にサブとしてもう1台ほしいという方はハンディタイプのもの、また布団のダニが気になる方は布団専用のクリーナー、それぞれ何に使うのか、用途を考えて掃除機を探しましょう。
床の種類で選ぶ
床の種類によって適した掃除機も変わってきます。フローリングだけの掃除ならば特にヘッドにこだわらず選ぶことができますが、カーペットのゴミもしっかり吸い取りたいならばパワーブラシのついた掃除機を選びたいところです。使いたい場所の床はどのタイプか、床の種類から掃除機を考えると失敗が少なくなります。
ポイントを押さえた掃除機選びを
掃除の仕方によっても適した掃除機は違ってきます。週に1度しっかり掃除機をかけ、合間はフロアワイパーなどで掃除をするご家庭なら、キャニスタータイプがよいでしょう。小さいお子さんやペットのいるご家庭では、スティックタイプでこまめに掃除をする方が楽かもしれません。
口コミなどで評判のよい掃除機が、必ずしも我が家にとっていい掃除機とは限りません。いつ・どんな風に使うのかを考えて、ご家庭にぴったりの掃除機を見つけてくださいね。