タラバガニの爪と脚の違い!味・食感からおいしい食べ方まで
身がたっぷりあって食べごたえがあるタラバガニ。カニの中でもタラバガニが一番好きだという方も多いでしょう。タラバガニの魅力はなんといっても爪と脚に身がぎっしり詰まっていることです。殻を外してからぎっしり詰まっている身にかぶりつくのはカニ好きにはたまらない最高の瞬間ですよね。
カニ味噌を楽しむカニもありますが、タラバガニのカニ味噌は普通は食べません。ですから、他のカニはまるごと売っていても、タラバガニだけは甲羅部分を取って、肩脚の状態で売られていることが多いです。肩脚の部分は、どこも同じ味というわけではなく、人によっては爪の部分が好き、または脚が好き、と意見が分かれます。
カニ本来の味を味わいたい、または食べやすいのが一番、いろいろな考え方がありますけれど、あなたはタラバガニを食べるとき、爪と脚のどちらを好んで食べますか?同じカニなのに、場所によって味や食感が違う、タラバガニの爪と脚について、おすすめの食べ方もあわせてご紹介します。
タラバガニの爪
カニの姿をイメージすると、一番の特徴でありトレードマークなのが「爪」の部分ですよね。カニは自分の身を守るための武器として、この爪の部分を使います。海の中にいるときは常に敵から身を守らなければいけませんから、爪の部分は、カニの体の中で最もよく動かす部分です。
タラバガニの爪はスポーツ選手のごとく、筋肉質で身が引き締まっていて、しかも太いです。カニ本来の旨味が凝縮されているため、一番美味しい部分だと言われています。カニの爪は左右で大きさが違い、右のほうが大きいです。右の爪は親爪と呼ばれています。
親爪の下のくびれた部分は「ボンボリ」と呼ばれています。ボンボリは身の量は少ないのですが、上品で繊細な味がすることから人気があります。「ボンボリ」の下から甲羅に繋がる部分は「爪下」と呼ばれています。爪下の部分は淡白でさっぱりした味が特徴です。
おすすめの食べ方
タラバガニの爪は旨味が最も強い部分ですから、シンプルに茹でて食べるのが一番おすすめです。火を通して焼きガニにして食べる、もしくはフライなどもよいでしょう。タラバガニは弾力のある食感が魅力ですが、焼きガニにするとまた違った弾力が加わって、おいしさがアップすると言われています。
身を取り出すコツ
旨味があってとてもおいしいタラバガニの爪ですが、殻をむくのが大変なのは難点ですよね。でも「硬くて身が取り出せないから…」とあきらめてしまってはもったいない!爪から身を取り出すには、ちょっとしたコツがあるんです。
脚の部分に比べると、爪の部分は殻が厚くて硬く、トゲがありますから、普通の包丁でむくことは難しいです。身を取り出すときは、カニバサミを使いましょう。カニバサミを使って身を取り出すコツは以下の通りです。
- 動かないほうの爪に切込みを入れて引き抜く。
- 残った爪をねじりながら、引き抜くように身を取り出す。
ぜひ、お試しくださいね。
タラバガニの脚 部位と特徴
タラバガニの脚は部位によって味も食感も、そして食べやすさも違います。部位ごとの名前・特徴をご紹介します。
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棒肉
タラバガニの脚の中でももっともよく食べられている部位が棒肉です。棒肉とは、脚の根本の甲羅に近い部分を指します。棒肉の部分は、殻をはずしたポーションとして売られていることも多いです。ポーションならばそのまますべて食べることが出来ます。
棒肉はぷりぷりした食感で旨味もたっぷりです。殻もむきやすく食べやすい部分なので、脚の中でも特に人気があります。
ナンバン
脚の関節から爪先に使い部分がナンバンです。脚の細い部分ですから身は少ないのですが、味わいとしては上品で繊細なことから、こちらも好きな人が多いです。
肩肉
脚の根本の甲羅につながっている部分が肩肉です。よく動く部分ですからとても旨味がある反面、食べにくいところでもあります。身を食べることが難しければお出汁をとるのに使うのもよいでしょう。旨味の効いたとてもおいしいお出汁がとれますよ。
おすすめの食べ方
タラバガニはそのまま食べて淡白な味わいとぷりぷりした食感を楽しむのはもちろん、さまざまな調理法でおいしくいただけます。身がほぐれやすいので、身を出してほぐし、カニサラダにするのもおすすめです。肩肉の部分はカニ汁やスープに使いましょう。スープにほぐし身を入れると、豪華になりますね。
身を取り出すコツ
タラバガニの脚の殻は爪の部分に比べると柔らかいので、包丁を入れやすいです。はさみでカニを開くとさらに食べやすくなります。かにスプーンを使って身をかきだして食べるのもおすすめです。
爪と脚 どっちが人気?
タラバガニの爪と脚を比べてみると、個人差はあるものの、脚の方が人気があるようです。人気のカギは食べやすさにあります。爪は旨味のある部分ですが、食べづらいですよね。脚の部分は売られているときから切り離されていたり、殻を取り外してポーションとなっていることも多く、身を取り出しやすくすぐに食べられることから人気が高いです。
爪と脚の好みには、地域差もあります。カニ爪の消費量は、静岡県と九州地方が圧倒的に多く、姿見よりもカニ爪が好まれる傾向があるようです。静岡や九州では、食べやすさよりも旨味が優先されているのかもしれませんね。
爪も脚も存分に味わおう!
カニの王様と呼ばれている高級感たっぷりのタラバガニ。シンプルに茹でて食べるのはもちろん、焼いたり、サラダにしたり、スープにしたり、と楽しめますから、手に入ったら、いろいろな食べ方を楽しみましょう。
タラバガニは脱皮直前がもっとも身が詰まっていて美味しいと言われています。特に11月から2月にとれるタラバガニは硬ガニと呼ばれ、もっとも身が詰まっていて、旨味も最高です。この時期は寒くてカニ鍋にするのも美味しい時期です。最高のタラバガニを食べたい、というカニ好きの人はぜひ堅ガニを狙ってくださいね。