[扇風機の選び方]チェックしたい10のポイントを解説
夏の暑いときはクーラーを使いますが、クーラーだけで部屋の全体を冷やすのは電気代がかなりかかってしまいますし、「冷え」も気になります。健康と電気代の節約のためを考えて、クーラーがあっても、扇風機を使うご家庭が多いようです。
どこの家庭にも1台はある扇風機ですが、価格やデザインなどでなんとなく選んでいませんか?実は、扇風機は扇風機にはいろいろな種類があって、用途もいろいろです。扇風機が思ったよりも活用できていなかったのだとすると、それは扇風機の選び方に問題があるかも知れませんよ。
扇風機の種類と選び方のポイント、高級扇風機の特徴、買い時などについてまとめました。
扇風機の種類
扇風機は使う目的や活用シーンによって次の種類に分けることができます。どんなときに使うのか、どこに置くかをよく考えて選ぶことが大切です。
リビング扇風機
扇風機と言われればほとんどの方が思い浮かべる、最もノーマルなタイプの扇風機です。首振り機能があるので、風向きを変えたり、広範囲に風を当てることができます。エアコンのある部屋に置いて、エアコンの冷気を部屋中に広げる、と言った使い方も可能です。
リビング扇風機はお手入れも簡単。迷ったらまずこのタイプを選んでおけば間違いないでしょう。
スリム扇風機
使い勝手の良さが魅力のリビング扇風機ですが、どうしても場所をとってしまいます。置く部屋の広さによっては、窮屈に感じられることもあるかもしれません。
そんなときおすすめなのが、タワー型で縦長タイプのスリム扇風機。羽根の部分はカバーに囲まれているので、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して使えます。組み立て要らずなのもうれしいポイントです。
卓上扇風機
扇風機の中には、会社のデスクなどに置くことができる、コンパクトで場所をとらない卓上タイプもあります。
USBで給電できるものや電池式タイプのものなら、コンセントがなくても使えるため、置き場所を選びません。お値段も比較的安めなので、気軽に買えるのもメリットです。
壁掛け扇風機
壁掛けタイプの扇風機は、エアコンとの相性が抜群です。エアコンの風向きを変えるのって、意外に難しいですよね。壁掛けタイプの扇風機なら、冷風を効率的に部屋の中に送ることができるので、省エネにもつながります。置き場所をとらないのもメリットだと言ってよいでしょう。
扇風機とサーキュレーターの違いは?
「羽根を回して風を起こす機械」と言う意味では、扇風機もサーキュレーターも同じです。では、両者の違いはどこにあるのでしょうか。
扇風機が風をあてて涼むために使われるのに対し、サーキュレーターは空気を循環することを目的としています。やわらかい風を広範囲に届ける扇風機に比べ、サーキュレーターの風は強く、直線的なのが特徴です。
サーキュレーターが威力を発揮するのは、エアコンと併用する場面。冷気はもちろん、暖かい空気を部屋中に循環させることで、効率的に部屋の温度を調整することができるのです。
部屋の中で涼しく快適に過ごしたいなら扇風機、エアコンの冷気を部屋中に広げたい場合にはサーキュレーターを使うのがよいでしょう。
扇風機選び 10のポイント
扇風機を選ぶときには、価格重視なのか、デザインや機能性を重視するのかなど「自分が何を求めるか」をはっきりさせておくことが大切です。扇風機選びで特に重視したい10のポイントをまとめました。使う場所や活用シーンを考えながら、我が家にぴったりの1台を選んでくださいね。
モーターのタイプ
扇風機に使われているモーターにはACモーター(交流電流)とDCモーター(直流電流)の2種類があります。
ACモーターの扇風機は安いのが最大の特徴です。しかし、消費電力は高く、扇風機の回る速度を微調整することはできません。
DCモーターの扇風機は値段的には高めですが、小型から大型まで種類が幅広く、省エネ性に優れています。また、風量をかなり細かく調節できるのもメリットです。
首の高さ調節
扇風機の高さはどういうところで使うかによって変わってきます。扇風機の高さは一般的に90cm前後のものが多いですが、椅子に座った状態で使うとなると少し低いです。そのため、最近では椅子に座った状態で使うことを想定した100cm以上のハイポジションモデルも登場しています。
首振りの範囲
風を広い範囲に届かせて涼しさを感じられるように、扇風機には「首振り機能」がついています。首振りの範囲は左右90度が主流ですが、より広い範囲に涼しさが届く左右120度タイプも出ています。
基本的に首振りは左右ですが、中には上下するタイプのものもあります。上下の場合は上方向に30度、下方向に15度ぐらいの角度が一般的です。
風量調節
扇風機の風量は、強・中・弱や1・2・3など何段階かに調節できるものが一般的ですが、DCモーター採用モデルでは、無段階で好みの風量に調整できるものもあります。風量調節は、心地よさを大きく左右する重要なポイント。心地よいと感じる風量は、感じ方や活用シーンによっても違ってくるため、購入前にはお店に足を運び、実際に風に当たってみることをおすすめします。
タイマー機能
眠っているときに扇風機をつけっぱなしにすると、体が冷えて体調不良の原因になってしまいます。そんなときあると便利なのがタイマー機能。切と入の両方のタイマーがあるものなら、夜はもちろん、朝さわやかな風で起きることも可能です。
リモコン
クーラーもそうですが、わざわざ扇風機の前まで行ってスイッチをつけたり消したりするのは面倒ですよね。リモコンがあると離れたところからでも動かしたり止めたりできて、風量を変えることができるので便利です。
音
扇風機の羽根が回る音って、気になり始めると意外に気になるものです。感じ方には個人差があるので、音が気になる方は静かさを売り物にした「静音」タイプを選ぶのもよいでしょう。
扇風機の音の大きさはメーカーや種類によってかなり差があります。音が気になる場合は、購入する前に実際に店舗で音を比べてみることをおすすめします。
消費電力
扇風機の消費電力は、メーカーや機種によって違うのはもちろん、風量や首振りしているかどうかによっても変わってきます。消費電力が気になる場合は、最大と最小の消費電力をチェックしておきましょう。就寝中に使う場合は、温度や湿度により自動的に運転モードが切り替わる「省エネモード搭載機種」もおすすめです。
電源
扇風機はコンセントにつないで使うことが多いですが、屋外などコンセントのないところで使いたいときもありますよね。USBや電池などで使えるタイプなら、卓上や屋外で使えて便利です。
組み立て・収納・お手入れしやすさ
一般的なリビング扇風機は、使うときや収納するとき組み立てが必要です。「出す・しまうたびに組み立てるのは面倒…」と感じる場合には、組み立て不要のタワー型などを選ぶのも一つの方法です。
また、扇風機は使っているうちに、羽根にホコリがついたりしますよね。購入前には、カバーや羽根の取り外しやすさなどお手入れしやすさも確認しておきましょう。
高級扇風機はどこが違う?
扇風機と言えば家電製品の中では比較的リーズナブルな印象がありますよね。でも、最近は価格が1万円以上する高級扇風機が人気を集めています。火付け役となったのは、2010年に登場したバルミューダ「GreenFan」。DCモーター搭載で消費電力が少なく、そよ風のような「やさしい風」でヒットしました。「高級扇風機」と言う場合は、一般的にDCモーター搭載の省エネタイプで、風量が微調整できるものを指すことが多いようです。
また、ダイソンエアマルチプライヤーを始めとする「羽根のない扇風機」も、デザイン性や安全性が高いこと、お手入れしやすいことなどから人気があります。羽根がないので、小さなお子さんのいるご家庭でも安心して使えるのもメリットです。
扇風機の買い時は?
扇風機のような季節家電は、店頭に無いために買うことができません。また、人気のあるよいものから売れて行くので、8月・9月になると選ぶのが難しくなってしまいます。猛暑の年などは店頭からなくなることも… 扇風機は「これから暑くなる」時期、できれば6・7月までには買っておくようにしましょう。
自分のニーズに合った扇風機選びを
扇風機は値段ひとつとっても結構幅広く、大きさや羽根のある・なしなど、さまざまな種類が売られています。たくさんあるので迷ってしまいがちですが、音や風量などは個人差の大きい部分。扇風機選びで失敗しないためには、実際に店頭で確認するのが一番ですよ。
使い勝手の良さやお手入れの方法なども、それぞれの扇風機で違いがあります。お子さんが小さい場合には「羽のないタイプがよい」など希望もあるでしょう。自分にとって必要な機能や「こだわりどころ」をはっきりさせた上で、自分のニーズに最も合うものを選んでくださいね。