この記事はPRを含みます

法律違反の怖れも!ヒルドイドの美容目的の使用・推奨はやめよう

フリーライターのまいこです。今朝、たまたまテレビをつけたら「スッキリ」でヒルドイド問題を取り上げていました。

ネット情報が火付け役!

ヒルドイドは本来、病的な肌の乾燥に処方される医薬品で、病院で出してもらえば保険が適用されます。しかし、ネットで美容効果があると話題になり、「皮膚科医もすすめる」「3万円の高級乳液以上の効果!」などの情報が広まった結果、美容目的でヒルドイドを求める女性が後を絶たず、医療費を圧迫していることから保険適用を外すことも検討されていると言うのです。

美容記事を書くこともあるので、私自身、「ヒルドイドが美容にいいらしい」と言う情報は知っていましたが、「じゃあ、病院にもらいに行こう」と言う発想はありませんでした。正直、「Amazonに売ってないかな~」とは思いましたけど(^^;

ヒルドイドに使われる医療費は93億円!

中には、最初からヒルドイドを要求(?)するケースもあり、ヒルドイドのみの単独処方に使われる医療費はなんと93億円!ヒルドイドクリーム1本25gのお値段は600円ですが、病院で出してもらえば保険が適用されるので、3割負担で180円で購入できます。差額は医療費から支払われるので、その総額が93億円と言うわけです。本人はちょっとした節約のつもりかも知れませんが、ただでさえ大変な社会保険財政に大きな損害を与えているんです。

ヒルドイドの保険適用を外す動きも…

事態を重く見た厚生労働省では、ヒルドイドの保険適用を外すことも検討しているとのこと。実はヒルドイドはアトピー性皮膚炎の方には無くてはならないお薬で、使う量が多いため、保険適用されなくなってしまうと、自己負担が増えてしまうんだそうです。安易な美容目的での使用が、本当に必要な人に迷惑をかけるなんて、あってはならないことですよね。

医師が断言!「ヒルドイドに美容効果はない」

番組中、皮膚科の先生が「ヒルドイドに美容効果はありません」と何度も断言されていました。医薬品より化粧品の方がいかにも「効きそう」なイメージがありますが、医薬品は本来、病気やけがを「治す」ためのもので、美容成分は配合されていません。ヒルドイドが乾燥に効くと言っても、シワやシミが治ったりすることはないんです。

ヒルドイドの美容目的使用・推奨は法律違反の怖れ

美容クリニックや審美歯科が自己負担なことを見てもわかる通り、美容目的のために健康保険を利用することは、本来認められていません。また、そもそも患者さんが特定の薬を要求することも法律違反です。さらに、ヒルドイドの美容目的での使用をおすすめすることは、薬機法に違反する可能性があります。「お得情報をシェア」するつもりでも、ネットでの情報発信には注意が必要です。

ヒルドイド神話の背景にあるもの

スポンサーリンク

お子さんが病院でもらってきたりすると「子どもが使うんだから安心」と思う親御さんも多く、病院や薬に対する過信から、ヒルドイド神話が独り歩きした面もあるようです。それに加えて、安易に処方した病院・医師側の問題も指摘されていました。お医者さんの側からすれば「他の病院では出してくれたのに…」などと言われてしまうと断りづらいのかもしれませんが、やはり毅然とした対応をして欲しいですね。

医薬品の自己判断での使用は危険

ヒルドイドがあまりにも有名になってしまったために、「乾燥肌=ヒルドイド」と言うイメージが出来上がっていますが、実際には乾燥肌に処方されるお薬はヒルドイドだけではありません。乾燥肌が病気と認められる場合、お医者さんが症状を診て、適切なお薬を処方してくれます。くれぐれも自己判断は避けるようにしましょう。

医薬品には高い効果と即効性が期待できる反面、副作用の可能性もあります。副作用のリスクがあっても、治すことが優先されていると言う側面もあるわけです。

ヒルドイドの考えられる副作用

実際にヒルドイドには、ニキビができやすいと言う副作用が指摘されています。化粧品はノンコメドジェニックと言って、ニキビができにくい成分配合がなされているものも多いですが、医薬品にはそのような配慮はなされておらず、美容成分も配合されていません。美容目的で使うのであれば、それに特化した化粧品を使うべきなのです。

女性が圧倒的に多いヒルドイド単独処方

番組では、ヒルドイドの単独処方は女性の割合が圧倒的に多いことが指摘されていました。美容・節約志向の高さの現れかもしれませんが、本当に困っている人に迷惑をかけるような方法は、最終的に自分たちにつけが回って来ます。この点は肝に銘じておきたいですね。

ヒルドイドだけじゃない!安易な「節約」に注意

テレビを見終わった後に思い出したのですが、美容クリニックなどで処方されるハイドロキノンは、美白効果が高い反面、肌への刺激が強いことが知られています。肌の状態をみながら、トラブルが起こっても医師が適切に対処してくれるクリニックだからこそ、使用が認められているわけです。

しかし、最近ではネットでも購入できることから、自己判断で使用した挙句、クリニックに駆け込むと言ったケースも増えているそうです。病院でしか使用が認められていないのには、やはりそれだけの理由があるわけで、「安く上げよう」とした結果、かえって高くついてしまうだけでなく、ハイドロキノンの場合には白斑になる可能性もあります。

医師の処方が必要な医薬品を自己判断で使用することは、避けるのが賢明だと改めて感じました。

コメントは受け付けていません。