[ごまの種類]白ごま・黒ごま・金ごまの違いと使い分けのポイント
和えてもかけてもおいしいごま。あなたはどうやって食べるのが好きですか?
ごまには白ごま、黒ごま、金ごまと種類だけでもたくさんありますし、同じ種類のごまを食べるにもすりごま、いりごま、練りごまなどいろいろなタイプがあって、それぞれ使い方が違います。ごまの種類と栄養の違い、使い分けのポイントについてまとめました。
ごまの種類
ごまは皮の色によって白ごま、黒ごま、金ごまの3種類に分けられます。
白ごま
基本的に和食を作る時によく使われるものが白ごまです。現在、白ごまのほとんどが輸入されており、輸入の白ごまは粒が大きめで油の含有量は他のごまに比べて高いです。対する国産の白ごまは鹿児島の鬼界島などで作られており、鬼界島ではサトウキビの裏作としてごまが栽培されてきました。
国産の白ごまは粒が小さめですし生産量が少ないですが、品質は高く値段は輸入のものよりも値段も高いです。しかし味わいや香りで輸入の白ごまと比べてみますと、国産の白ごまのほうが味がよいですし、香りが高いです。
白ごまは味も香りも、他の種類のごまよりも控えめですが、まろやかな味わいとごま特有の甘みが強いことが特徴です。味や香りが控えめなことから、和食だけでなくいろいろな料理に使われます。
黒ごま
黒ごまは南国生まれのごまで、鉄やカルシウムが豊富に含まれていて栄養価も高いです。黒ごまには輸入のものと国産のものがあります。白ごまと同じく、国産の黒ごまは輸入の黒ごまよりも味わいや香りが高く、料理を引き立ててくれます。国産の黒ごまは丹波で作られています。盆地と豊かな土壌を利用して作られた丹波の黒ごまは、大粒で青みがかった黒光りした光沢が見事です。低く煎ると芳ばしさが抜群です。
黒ごまは香りが強く、コクのある味わいが特徴ですが、油分は低いです。ほうれん草の胡麻和えなど、野菜の胡麻和えによく使われており、最近では黒ごまを原料にしたプリンなどのスイーツも登場しています。
金ごま
金ごまは芳醇な香りと独特の濃厚な味わいが特徴です。生産量が低く、輸入量も希少価値性があることから、もっとも高価なごまの種類です。金ごまは輸入のものと国産のものがあり、輸入の金ごまは主にトルコで作られています。国産の金ごまは兵庫県西脇市で作られています。豊かな土壌で作られた西脇の金ごまは極上の味わいです。
金ごまはもっとも油分が高く、和食だけでなく肉団子など中華料理などにも使われています。
栄養の違いは?
白ごま、黒ごま、金ごまはどれも栄養成分自体はほとんど同じで、成分のうち半分を占めているのが脂質、次にタンパク質、炭水化物が含まれています。しかし味や香りはそれぞれ違いますから、作る料理によってまた香りの好みによって好きなものを選ぶと良いでしょう。
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ほとんど同じだと言っても、よく3つを比べてみますと多少の違いがあります。白ごまは脂質が黒ごまよりも少し多めですし、黒ごまは種皮の黒い色の中にポリフェノールのアントシアニンや食物繊維のリグニンが含まれており、カルシウムも高めです。金ごまの種皮には抗菌効果のあるフラボノイドが含まれています。
黒ごまの中に含まれているアントシアニンは疲れ目に効果があり、生活習慣病の予防になることがわかっています。抗酸化作用も高いので、肥満が気になる方、またはアンチエイジングを考えている方は黒ごまがおすすめです。
ごま加工品の種類
ごまは加工方法の違いにより、いくつかの種類にわけることができます。
洗いごま
生のごまを水洗いして乾燥させたものが洗いごまです。ごま加工品と言っても洗いごまは火を通していませんから、このままの状態で食べることはできず、使うには炒って「炒りごま」の状態にする必要があります。
洗いごまを食べるときは、食べる直前にフライパンで軽く炒って使います。買ったものをそのまま使える炒りごまと比べますと、洗いごまを炒ったものは風味がよく、おいしさも違います。
むきごま(みがきごま)
ごまの皮を除いて乾燥させたものがむきごま(みがきごま)です。洗いごまと同じくそのまま食べることはできませんが、炒って炒りごまとして使います。軽く炒ってから和え物に入れたりお茶漬けに入れたりすると、香りがよくおいしく食べることができます。
いりごま
スーパーなどでもっとも多く売られているのがこのいりごまです。いりごまは洗いごまに火を通して炒ってありますから、そのまま食べることができます。いりごまは、きんぴらやごま和え、煮物に入れるのもよいですし、お菓子のトッピングとしても使えます。何よりいりごまはそのまますぐに使える使いやすさが魅力です。
すりごま
いりごまを擦って砕いたものがすりごまです。ごまは粒のままですと硬い皮に覆われているためにごまの栄養素が体にうまく吸収されませんが、すりごまは皮が破けて消化しやすい状態になっているため、ごまの栄養素を十分に体が吸収することができます。
いりごまを擦ればすりごまは作れますが、すりごまの状態で手に入れたほうが擦る手間を省けて便利です。すりごまはごま和えに入れると美味しいですし、お味噌汁などスープに入れるのも良いでしょう。
練りごま
いりごまを擦っていると油脂が出てきます。ペースト状にとろっとなるまでいりごまをすりつぶしたものが練りごまです。練りごまはペースト状になっているために消化吸収が良いですし、ごまをたくさん食べることもできます。
練りごまはタレやドレッシングを作るときに使います。しゃぶしゃぶなどに使うごまだれ、サラダにかけるごまドレッシングは、練りごまを使えばすぐに手作りすることができます。パンに塗ってごまトーストにすることもできますから、ごま製品の中でも用途が広くて一つ持っていると便利です。
ごまを食べて健康な体を維持しよう
ごまは香ばしくて美味しいと言うだけではありません。お料理に入れたりお菓子に入れたり、と使い道もたくさんありますし、栄養価も高いので体にも良い食材です。
ひと手間かけることになりますが、自分で煎りたての味を楽しみたければ洗いごまやむきごまを使うのもよいですし、手軽にごまの美味しさを味わいたければ、いりごまやすりごま、練リごまがあります。いろいろなごまを用意して、ごまを使った料理を楽しみましょう。ごまを美味しく食べていれば、自然と健康と美容を維持することに繋がりますよ。