そうめんとひやむぎの違いは?似てるようで違う夏の味覚を検証!

夏は冷たいものがおいしいですよね。昔からある冷たい食べ物と言えば、そうめんとひやむぎがあります。どちらも「夏の風物詩」ですが、違いについてはよくわからないと言う方も多いのではないでしょうか。

見た目はとても良く似ていますが、実はそうめんとひやむぎは由来から見れば全く別のものです。知っているようで知らないそうめんとひやむぎの違いについてまとめました。

そうめんとひやむぎの違いは「太さ」

ひやむぎ

日本農林規格(JAS)では、そうめん・ひやむぎなどの乾麺を「太さ」で区別しています。主な乾麺の太さは次の通りです。

種類 手延べ 機械製麺
そうめん 長径1.7mm未満 長径1.3mm未満
そうめん 長径1.7mm未満 長径1.3mm以上1.7mm未満
そうめん 長径1.7mm以上 長径1.7mm以上

機械製麺では、1.3mmを基準にそれより細いのがそうめん、そうめんより太くうどんより細いのがひやむぎとなります。太さが基準になっているのは、機械製麺が発達し、さまざまな太さの麺が作れるようになったためです。太さが違うと言ってもごくわずかな差ですから、そうめんとひやむぎを見た目だけで見分けるのは難しいかも知れませんね。

これに対し手延べ麺の場合には、そうめんとひやむぎの太さに違いはありません。実は、その理由は「半田そうめん」にあります。「半田そうめん」とは、200年もの歴史がある徳島県のそうめんで、他のそうめんよりも太めに作られています。機械製麺のように太さでそうめんかひやむぎかをわけるとなると、「半田そうめん」はひやむぎに分類されてしまいます。

「歴史ある半田そうめんをひやむぎにすることはできない」と、2004年にJAS規格が改定され、手延べ麺について直径1.7mm未満のものは、ひやむぎでもそうめんでも良いことになりました。そのおかげで「半田そうめん」の歴史は途絶えることなく今もそうめんであり続けています。

もともとは「製法」も違っていた!

ひやむぎ

そうめんとひやむぎは、どちらも原料は小麦粉と塩、水です。原料を練って作るという点でも同じなので、今では太さだけしか違いは思い当たりませんが、もともとはそうめんとひやむぎは製法が違っていました。それぞれの由来や製法・特徴についてご紹介します。

そうめんの製法と特徴

そうめんは、以前は索麺(さくめん)と呼ばれていました。縄を縫うという意味を持つ索という言葉が使われたのは、そうめんが細い紐が編んで束ねられた縄のように見えるからだそうです。

スポンサーリンク

そうめんは機械製麺のものもありますが、手延べが基本です。そうめんは生地を練ってから植物油を塗って「より」をかけて引き伸ばし、天日干しにして作ります。手延べそうめんを作るのは熟練の技が必要とされ、高級志向の方にも喜ばれることからバブル期にお中元の定番商品となりました。現在もお中元にそうめんを贈る方は多いです。

そうめんはのどごしが良くて食べやすいですし、ゆで時間が短いのですぐに食べることができます。暑い日に長時間火を使うのは避けたいですよね。さっとゆでてパパッと食べられるそうめんは、夏にうれしい食べ物の代表だと言ってよいでしょう。

ひやむぎの製法と特徴

ひやむぎはもともとうどんと同じ手打ち麺です。手延べとは違い、生地を練った後薄く伸ばしてから包丁で切って作ります。「手切り」であることから、ひやむぎは「切り麦」とも呼ばれていました。「ひやむぎ」は冷たくして食べるときの呼び方で、温かくして食べる場合は「熱麦」(あつむぎ)という呼び名に変わります。現在の家庭では「熱麦」を食べる習慣があまりないことから、切り麦とは呼ばずにひやむぎと呼ぶことが一般的になったようです。

全国的にお中元の贈り物として人気の出たそうめんと異なり、ひやむぎはもともと西日本では知らない人も多い食べ物でした。さらに、そうめんに比べ茹で時間が長いことなどもあり、生産量は減少傾向にあります。

ひやむぎだけ?「色付き麺」の秘密

そうめんもひやむぎも「白」が基本ですが、中には色付きの麺が混じっていることがあります。機械製麺の場合、そうめんとひやむぎの違いは太さだけですから、製麺所ではそうめんとひやむぎを区別するために、ひやむぎにだけ色付きの麺を混ぜることが行われて来ました。

白い中に色付きの麺があると「当たり!」という感じがしますよね。特に子どもたちにとって、色付きの麺は特別に感じられるもの。兄弟で取り合ってけんかになったという思い出がある方も多いのではないでしょうか?

色付き麺は人気があることから、最近ではひやむぎだけでなく、そうめんにも飾り麺として色付きの麺を混ぜるようになってきました。白い中に数本色付きの麺があるというだけでなく、今は色付きの麺自体も販売されています。こうなると、色付き麺のあるなしでは、そうめんかひやむぎかを見分けることができませんね。

夏の風物詩!そうめん・ひやむぎを楽しもう

そうめんとひやむぎはただ呼び方が違うだけで同じものだと思っていた方もいるでしょう。確かに機械製麺であればわずかな太さの違いだけしかありませんから、そうめんとひやむぎは区別がつきません。けれど、もともとはそうめんが手延べ、ひやむぎは手打ちと製法に決定的な違いがあったのです。

製法が違うということは味も違うだろうと二つを食べ比べしたくなった方もいらっしゃるのでは?もしそうならぜひ一度食べ比べをして、どんな違いがあるか自分の舌で判断してください。夏に冷たい麺類をつるっと食べるのは格別!子どもたちと一緒に「当たり!」の色付き麺を取り合いつつ、家族みんなでそうめんやひやむぎを食べてくださいね。


コメントは受け付けていません。