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雛人形の飾り方は関東と関西で違う!関東雛と京雛の特徴とは

ひな祭りが近づくと「雛人形を出さなければ」と気が急く方も多いでしょう。初節句の時には、飾り方も気になりますね。関東と関西では飾り方はもちろん、お顔立ちや持ち物にも違いがあります。お住いの地域の飾り方についても知っておきたいところです。

雛人形を飾る時期やどう飾ればよいか、しまう時期、関東・関西の違いなど、雛人形の飾り方についてまとめました。

雛人形の飾り方!関東雛と京雛の違い

関東雛と京雛を別々に見ていると気づきにくいですが、並べて比べてみると顔立ちに違いがあることがわかります。関東では大きめの目にかすかにほころんだ口元、ふっくらとしたかわいい感じが好まれるのに対し、関西のお雛様は切れ長の目に通った鼻筋、細面の京美人と言った感じです。

関東雛と京雛は飾り方にも違いがあります。関東雛の場合は向かって左側に男雛、右側に女雛を並べます。その反対に京雛の場合は向かって右側に男雛、左側に女雛の並べ方が主流です。

京の雛人形は持ち物も違う!

京の雛人形は男雛、並びだけではなく、持ち物にも違いがあります。

一つ目は三人官女の持ち物の違いです。三人官女の中で真ん中に位置している既婚者で年長の官女が持っているものは、一般的な雛人形の場合は杯がのった三宝です。しかし、京の雛人形では、島台を持っています。島台とは、公家が結婚式などのおめでたい儀式のときに飾るもので、松竹梅や鶴亀をかたどった飾りが乗っており、カラフルでとても豪華です。

七段飾りの雛人形の五段目に飾られている三人並んだ仕丁の持ち物も、京の雛人形は違います。一般的な雛人形はそれぞれは台笠、沓台、立傘を持っていますが、京の雛人形の仕丁は熊手、ちり取りそして箒を持っています。京の雛人形の仕丁は、掃除係を表しているようです。

飾り方が関東と関西で違う理由

関東と関西で飾り方が違う理由は、関西では昔ながらの考えをそのまま継承しているのに対し、関東では新しい考えを取り入れたところにあります。

関東の雛人形の並びは大正天皇の即位の礼にならったものです。このときの天皇、皇后の並びは西洋の国際儀礼に習いました。西洋では、位の高い人は太陽が昇る東を向いているという考え方があります。そして北よりも太陽が当たる南が上位だと考えられているため、東を向いて立った場合に南に当たる左側に天皇が立たれたのです。よって、雛人形も男雛を向かって左側に、女雛を向かって右側に並べます。

関西の雛人形の並びは昔からの日本の考えに習ったものです。昔、日本では位の高い人は南を向いて座ると決められていました。南を向いて座った場合、太陽が昇る東側は向かって右側になります。ですから、京雛は男雛を向かって右側に、女雛を向かって左側に並べます。

雛人形はいつ飾る?

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雛人形は特にこの日までに飾らなければいけない、という決まりがあるわけではありません。ただし、早ければ早いほど良いというわけでもない点には注意する必要があります。

「それならばぎりぎりに飾ればいいのでは?」と思いがちですが、あまり遅すぎるのもよくないとされています。前日に飾ると「一夜飾り」となって縁起が悪いので、1週間前ぐらいまでには飾るようにしましょう。

雛人形を飾るのに縁起がよい、とされているのは立春、雨水の日、そして大安の日です。春がやってくるという非常におめでたい立春、春の訪れを感じることができるという雨水の日、または何をしても良いとされている大安、暦を見て、飾れるようでしたらこれらの日に雛人形を飾るのがおすすめです。

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片付ける時期は?

「雛人形は出来るだけ早く片付けた方がいい」とよく言われますよね。では、いつ頃までに片付ければよいのでしょうか。

雛人形を片付けるのに良いとされているのは「啓蟄の日」です。啓蟄の日は、だいたい毎年3月6日頃に当たります。虫たちも春の訪れを感じる啓蟄の日を目安に、天気の良い日を狙って雛人形を片付けるようにするとよいでしょう。

片付けるときは、まず雛人形についているホコリを払います。雛人形についている小物は、外して他のお道具や調度品と一緒にふいて片付けます。しまうときは雛人形の顔などを和紙でそっと包んでから箱におさめてください。箱におさめたら人形用の防虫剤を入れて、収納します。

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「雛人形を早く片付けないとお嫁に行けなくなる」と聞かされた方も多いでしょう。これは迷信なのですが、どうして雛人形と結婚が結びつけて考えられるかと言うと、雛人形は男雛と女雛の結婚式を表したものだからです。昔は早く結婚をすると女の子は幸せになれる、と考えられていました。雛人形を早く片付けると、早くお嫁に行くことができる、と連想したのでしょう。たしかに、いつまでも片付けないとお嫁に行けなくなりますよ、と言われるとちょっと焦って片付けなければ、という気持ちになりますね。

雛人形は女の子の厄を受けるものという考えがあります。だからこそ、昔は雛人形を飾った後、川に流していたのです。厄を引き受けてくれた雛人形をいつまでも飾っておくと、またその厄は女の子に戻っていってしまいます。雛人形の飾りっ放しは縁起が悪いと言われるのはそのためです。女の子の健やかな成長を願うためにも、雛人形は早めに片付けるようにしたいですね。

飾り付けもしまうもの「早め」を心がけよう

雛人形を飾るのを後回しにしていると、もうひな祭りの日が目の前に来ていた、なんていうことはよくあります。飾った後は、きれいなお雛様をもう少し楽しみたいと思うこともあるでしょう。雛人形は女の子の幸せを願って飾るもの。「早くお嫁に行かなくてもいい」なんて言わずに、早めに出して早めに片付ける、を心がけてくださいね。

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