オロナインと言えば昔から知られている有名な軟膏ですよね。火傷をしたときやしもやけができたとき、肌を癒やし、元の状態に戻してくれるオロナイン。「そういえばいつも自宅にあった!」という方も多いのではないでしょうか。
家庭用万能薬としてだけでなく、最近ではオロナインが「美容に使える!」と話題になっています。オロナインパックをすれば肌をきれいにしてくれるというのです。オロナインパックとは何なのか、どんなことに効果があるのか、オロナインパックの方法もご紹介します。
オロナインパックとは
オロナインパックとは、文字通りオロナインを使ってパックをする美容法です。オロナインパックをすると、毛穴に詰まっていた角栓を取り除くことができると言われています。
毛穴に角栓が詰まると、黒いポツポツができたような感じになって、気にし始めると気になって仕方なくなりますよね。メイクで隠そうとすれば厚塗りになったり、毛穴の黒ずみを悪化させる原因になってしまうのも厄介なところです。オロナインパックは、洗顔でスッキリ落とすのが難しい毛穴の角栓を取り除いて、黒ずみ解消や美白効果が得られることから人気となっています。
オロナインパックの方法
オロナインパックは2つの方法があります。1つはオロナインだけを使う方法、そしてもう1つはオロナインと市販の毛穴パックを併用して使う方法です。それぞれの方法をご紹介します。
オロナインだけを使う方法
1.ぬるま湯で顔を洗い、清潔なタオルで水分を拭き取る。
顔を洗うときに気をつけなければいけないのは、お湯の温度です。冷たい水で顔を洗うと毛穴が引き締まって角栓が取れにくくなりますし、熱すぎるお湯では肌が必要としている皮脂まで取れてしまうために肌荒れを引き起こしやすくなります。ちょうどよいのはだいたい37度のぬるま湯です。
ぬるま湯で顔を洗ったら、清潔なタオルを使って水分を拭き取りましょう。水分を拭き取るときは、肌を傷めつけないように、力を入れずにやさしくすることを忘れずに。
2.小鼻にオロナインを塗る。
このとき、毛穴が隠れて真っ白になるくらいたっぷり塗るのがポイントです。
3.そのまま5~10分ほど放置したのち、ぬるま湯で洗い流す。
塗ってすぐ洗い流してしまうと、毛穴の角栓をしっかり取り除くことができません。成分が浸透するまで5分から10分ほど待ちましょう。その後は、ぬるま湯を使って、オロナインの成分が残らないように、しっかりと洗い流してくださいね。
4.冷しタオルなどで開いた毛穴を引き締める。
開いた毛穴をそのままにしておくと、汚れが詰まりやすくなります。角栓が取れた後は、冷やしタオルを使って、開いた毛穴を引き締めることが大切です。
5.保湿ケアを行う。
お肌が乾燥していると、皮脂の過剰分泌を招き、毛穴の黒ずみの原因となります。化粧水をたっぷりつけた後、美容液や乳液を使って、与えた潤いを逃がさないようにケアすることが美肌を維持するポイントです。
「毛穴パック」を併用する方法
1.ぬるま湯で顔を洗い、清潔なタオルで水分を拭き取る。
毛穴パックを併用するときも、オロナインだけを使う方法と同じく、まずは37度程度のぬるま湯で顔を洗って、余分な皮脂や汚れなどを落とします。洗った後は清潔なタオルを使って、そっと水分を拭き取りましょう。
2.小鼻にオロナインを塗る。
オロナインだけを使う方法と同様に、毛穴が隠れて真っ白になるくらいまでオロナインを塗って行きます。薄く塗るだけでは効果が出にくいので、たっぷり塗るのがコツですよ。
3.そのまま5~10分ほど放置したのち、ぬるま湯で洗い流す。
オロナインの成分が肌の奥まで届くよう、5分から10分待ってから、ぬるま湯を使って洗い流します。オロナインが肌に残らないよう、しっかり洗い流してくださいね。
4.毛穴シートを貼る。
ここからがオロナインだけを使用する方法と違うところです。毛穴が開いていてもまだ毛穴の中に角栓が残っているということもあります。毛穴に残った角栓までしっかり取り除くために、毛穴シートを貼りましょう。
5.そのまま説明書に書いてある時間になるまでそのまま放置する。
毛穴シートには、どのぐらいの間シートを貼っておけばよいのか、それぞれ説明書きがついているはずです。説明書を良く読み、記載されている時間になるまで、毛穴シートを貼ったままにしておきます。
6.毛穴シートをはがす。
決められた時間になったら、毛穴シートをはがして行きます。このとき、毛穴シートを下から上に向けてはがすのがポイント。上から下に向けてはがすと、毛穴の向きと同じため、角栓が取り切れずに残ってしまいます。角栓や汚れをしっかりつつんではがすことができるよう、必ず下から上に向けてはがすようにしましょう。
7.冷しタオルなどで開いた毛穴を引き締める。
開いた毛穴はそのままにしておくとまた角栓が詰まってしまいます。冷やしタオルでしっかり引き締めておきましょう。
8.保湿ケアを行う。
毛穴シートを使うと、角栓と一緒に元気な角質まで落としてしまうため、バリア機能が損なわれて肌が乾燥してしまいます。そのため、保湿ケアは念入りに行なってください。たっぷり化粧水をつけた後、シートマスクや美容液で栄養を補い、さらに乳液やクリームを使えば完璧です。
オロナインで毛穴の角栓が取れる理由
オロナインを使うと毛穴の角栓が取れるのは、オロナインの中に含まれる次の2つの成分の働きによるものです。
自己乳化型ステアリン酸グリセリル
界面活性剤のひとつで、美容クリームにも多く使われている成分です。乳化作用があり、肌の汚れや毛穴の角栓を浮き上がらせる効果が期待できます。
オリーブ油
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は皮脂にも含まれている成分で、肌を柔軟にする作用があり、皮脂を溶かす効果が期待できます。
これら2つの成分のおかげで、普通の洗顔では取れない毛穴の汚れや角栓をスッキリ取り除くことができると言うわけです。
効果をアップするコツ
オロナインパックの効果をさらにアップするためには、次のような工夫が効果的です。
パックの前に毛穴を十分開かせておく。
オロナインだけでパックする場合は、洗顔後、蒸しタオルで毛穴を開かせてからパックすると効果的です。蒸しタオルは水でタオルを濡らして電子レンジで20秒から30秒チンするだけで簡単にできます。
毛穴シートを使う場合には、オロナインパック後、蒸しタオルで毛穴を開かせてから毛穴シートを貼るのがおすすめです。
蒸しタオルを使わなくても、お風呂でパックすれば同じような効果が得られます。その場合は、オロナインを塗った部分をラップで覆ってから湯船に浸かりましょう。ラップの下で毛穴がしっかり開き、かなりの効果が期待できます。
鼻の穴にティッシュを詰める。
毛穴シートを使っても思うように角栓が取れないと言う場合には、毛穴シートが小鼻の肌にうまく密着していない可能性があります。鼻の表面を固定するために、鼻の穴にティッシュを詰めましょう。
「オロナインパックを試してみたいけど、ニオイがどうも苦手で…」そんな方も、鼻の穴にティッシュを詰めれば、ニオイが感じにくくなるので、オロナインをつけて放置している間もつらくなくなるのでおすすめです。
オロナインパックの注意点
手軽さと効果で話題のオロナインパックですが、次のような点に注意する必要があります。
効果抜群!でも賛否両論あり
オロナインパックは「毛穴の角栓がゴッソリ取れる!」と評判の一方、「おすすめできない」との意見があるのも事実です。賛否両論あることは、しっておいてくださいね。
オロナインパックを否定する意見は、主に次のような根拠を挙げています。
1.毛穴が開きっぱなしになってしまう
オロナインパックを繰り返した結果、毛穴が開きっぱなしになってしまい「かえって毛穴の黒ずみが目立つようになってしまった」と言う声も少なくないようです。オロナインパックの後、保湿などのケアを行わなかったことも原因と考えられます。
2.肌に負担が大きい
オロナインパックは角栓がごっそり取れて効果が高い分だけ、肌にはかなりの負担がかかります。オロナインを塗った後に毛穴シートを使うと、角栓と一緒に必要な水分や薄皮まで取れてしまい、その結果、皮脂が過剰に分泌されて、かえって肌の調子が悪くなったと言うケースもあるようです。
顔全体に塗るのはアリ?
化粧品は美容を目的に作られているものですから、顔全体に塗って使います。けれど、オロナインは医薬品の軟膏であって、化粧品ではありません。「医薬品」のオロナインは、患部に適量塗るのが基本です。
また、オロナインには抗菌・殺菌成分の「クロルヘキシジングルコン酸塩液」が配合されており、顔全体に塗ると「美肌菌」と呼ばれる肌の常在菌を減らしてしまうため、肌のバリア機能が低下する恐れもあります。これらの理由から、オロナインを顔全体に塗るのはおすすめできません。
やり過ぎ注意!
毛穴シートを使って今までになくごっそり角栓が取れると、うれしくなって何度もオロナインパックをしてしまう方は多いです。その結果、うっかりやりすぎてしまうことも。効果が高いものは負担も大きいですから、肌がオロナインパックに負けてしまいます。
オロナインパックはあまりやりすぎないようにして、パックの後は肌をいたわりましょう。冷たいタオルなどを使って毛穴を引き締めた後、化粧水や美容液などを使って、しっかり保湿をしてあげることが大切です。
自分に合った方法で毛穴の黒ずみを解消!
毛穴の黒ずみは本当に嫌なものです。鏡で見つけるとがっかりしてしまいますよね。ごしごし顔を洗っても取れない黒ずみにいらいらしてしまうこともあるでしょう。
ただし、毛穴汚れがスッキリ取れる方法は、肌に負担がかかるものが多いことも事実です。毛穴の角栓を取り除いた後は、ケアが欠かせません。肌状態と相談しながら、自分に合った方法を見つけてくださいね。