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歳神様(年神様)とは?意味・由来とお正月の迎え方

日本では古くから一年の節目としてお正月を大切にお祝いしてきました。今でもお正月の行事は続いていますが、お正月は家に歳神さまをお迎えするお祝いの行事だということをご存知ですか?

お正月といえば家の外には門松、家の中には鏡餅を飾りますが、それらをどれも歳神さまをお迎えするための飾りです。歳神さまはいつどうやってお迎えすればよいのでしょうか?意外に知らない、正しいお正月の迎え方についてまとめました。

歳神様とは いつ来るの?

お正月の初日の出を毎年見に行くという方もいらっしゃるでしょう。それは初日の出とともに歳神さまが降臨されるという言い伝えがあるからです。

初日の出を見ようと山に登る方も多いですよね。これは日本に古くからある文化によるものです。山は神聖なものと考えられていますし、高いところからなら早くごご来光を拝むことができてご利益があるという思いから、人々はご来光を拝み、歳神さまをお迎えして、新年の幸せと健康を祈ります。

歳神様はどんな神様なのか、諸説ありますが、有力な説は以下の4つです。

先祖の霊

歳神様は先祖の霊で、家を災いから守ると言われています。

昔は、人が亡くなると天に昇るのではなく山の神になり、山の上から子孫の繁栄を見守ると考えられてきました。人は亡くなると神になり、子孫を守り、福を授けると考えられていたのです。

穀物神

日本では昔から農耕を行って生計を立てており、一年のはじめにはその年が豊作でありますようにと祈ります。

歳神様の歳という時は穀物の稲が語源となっています。ですから、稲の豊作をもたらしてくれる神様として、人々は毎年、歳神様を大切にお迎えして来ました。

来訪神

神様にもいろいろな種類があります。いつも人々のそばにいる神様もいますが、よそからやって来る神様もいます。

歳神様は、毎年新年になると日の出とともにやってくる来訪神だと考えている人も多いです。年に一度、よそから人々を訪れ、作物の実りを約束し、災いを除き、人々を諭します。

歳徳神

節分の日はその年の恵方を向いて恵方巻きを食べるならわしがありますよね。恵方には歳徳神がいらっしゃると言われており、その歳徳神は歳神様と同じ神様です。

歳神様はお正月の間は家の特別の場所におまつりし、節分の日は歳徳神として恵方に祈りをささげます。

歳神様の迎え方

新年に歳神様をお迎えするために、毎年日本では年末に大掃除をし、お正月飾りを飾って支度をします。

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門松

歳神様が降臨して、各家庭にやってくる際に目印や依代となるものとして置かれるものが門松です。門松は「歳神様をお迎えする準備が整っています」という印になります。

門松は大掃除をしてから玄関の外に飾ります。正月事始めとされている12月13日から28日までに飾ることが良しとされています。けれど、最近ではクリスマスにクリスマスツリーを飾る家庭が多いことから、門松はクリスマスが終わってから12月26日ごろに飾ることが一般的になっています。

元旦までに飾ればよいのだから29日以降でも良いのでは?と思う方もいらっしゃるでしょうが、29日や31日に門松を飾ることはNGだとされています。29日は語呂合わせで「苦」という意味がありますので良くないですし、31日は歳神様をお迎えするのに、前日の大晦日では失礼だという考え方から避けられています。年末は何かと忙しいでしょうが、29日と31日は必ず避けて、できれば28日までに飾るようにしてください。

門松はいつ取り外すかについては地域によって考え方が異なります。一般的には15日までとされていますが、関東地方では松の内と呼ばれている1月7日までという考え方が多く、仕事が始まってしまうために仕事始めの1月4日に外すところもあるようです。

門松の処分として最も良いとされているのがどんど焼きによる焚き上げです。神社で行われていたり、自治会で公園や小学校の校庭などで行うこともありますから、問い合わせてみましょう。しかし近頃ではどんど焼きを行わないところも多いです。どんど焼きで処分できない場合はゴミに出すことになりますが、ゴミ袋にそのまま入れて捨てるのでなく、塩で清めてから紙に包み、その状態でゴミとして処分するようにしてください。

しめ飾り

しめ縄をはると、内側は悪いものを寄せ付けず、神聖な場所になることから、歳神様をお迎えするために正月にはしめ縄に橙、扇、海老など縁起物をつけたしめ飾りを飾る家庭が多いです。

しめ飾りは玄関や室内のドアに飾ります。飾る時期は門松と同じく12月28日まで、そして取り外す時期は15日、または松の内の7日までです。処分するときも門松と同じく、どんど焼きで焚き上げるか、塩で清めて紙に包んでゴミとして捨てましょう。

鏡餅

歳神さまをお迎えするための供物として飾られるものが鏡餅です。

丸い形は円満という意味を表し、2つ重ねることで「円満に歳を重ねる」ことを意味します。鏡餅はお正月の間、歳神さまが宿る場所だとも言われています。

鏡餅は12月28日から鏡開きである1月11日まで飾ることが良しとされています。鏡開きの日は地域によって異なりますので、よくわからない方は、確認すると良いでしょう。

鏡開きの日には鏡餅を割って、お雑煮にしたり、おしるこにしたりして食べることが良いと言われています。

歳神様の祀り方

神棚がある方は、神棚に御札やお供え物をして祀ります。神棚がない方は、本棚の上など高い場所に歳神さまの御札を貼って、お供え物をします。

お供え物としては、塩、米、そして水が基本のものですが、お正月ですから豪華に、酒や魚、野菜、果物をお供えする方も多いです。

お供え物の中にはNGのものもあります。まずはにんにくなど臭うものは避けましょう。そして四足歩行の動物を食べることを禁じるという仏教の教えから肉類も避けたほうが良いです。

余裕をもってお迎えの準備を!

年末は何かと忙しいため、あっという間に大晦日になってしまうこともあります。けれど、歳神さまをお迎えするためには、前日である大晦日に準備をしているようでは遅すぎます。クリスマスが終わってすぐということでばたばたしてしまうかもしれませんが、なるべく早いうちから歳神さまをお迎えする準備をしましょう。

大掃除をして家の中をきれいに片付けて、門松やしめ飾り、そして鏡餅の準備をします。そしてお供え物として塩、米、水、魚、野菜、果物を用意して、歳神さまをお迎えしましょう。きれいに片付けた家に歳神さまをお迎えすれば、これから始まる1年を健康に、そして幸せに過ごすことができるよう、守ってもらえますよ。お正月前のまだ忙しくなる前に、片付けや準備について、きちんと計画をたてましょう。

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