千歳飴の意味・由来!七五三に食べる理由と食べ方をご紹介
七五三といえば千歳飴を持って記念撮影するのが今も昔も定番ですよね。子供が七五三を迎えるにあたっては、どこの神社でお参りするか、七五三の日はどんな服装でお参りに行くか、考えなければならないことはたくさんあります。そんなとき、「定番だけど、なぜ必要なものなのかよくわからない」という人が多いのが千歳飴ではないでしょうか。意外と知らない千歳飴について、意味・由来から食べ方まで、丸っとご紹介します。
千歳飴の意味・由来
千歳飴は江戸時代、東京浅草の浅草寺が発祥と言われています。今でこそ子どもたちが好きな甘いお菓子はどこにでも売られていて簡単に手に入りますが、千歳飴が生まれた江戸時代、甘いものは貴重品でした。ですから、千歳飴が生まれた頃は、甘い千歳飴の存在は、子供にはもちろんのこと、大人にとってもうれしい贈り物だったようです。
千歳飴の由来には2つの説があります。1つは、浅草の飴売りの男が、紅白の棒状になった飴を「千年飴」という名前で売り歩き、それが後に千歳飴に変わったという説です。
もう1つの説は江戸に出てきた大阪の商人が、「長い千歳飴を食べると千年もの長寿になる」といって売り始めたという説です。
千歳飴が長いのは?
千歳飴と言えば紅白の細く長い形が定番ですよね。今や日本は長寿国と言われていて長生きする方が増えていますが、昔は平均寿命も今ほど長くなく、子どもの頃に亡くなることも多かったのです。今も昔も、七五三に限らず、親は子供が無事に育ちますように、長生きをしますように、と願うものです。子どもの健やかな成長と長寿を祝う親の気持ちから、千歳飴は細長い形となったようです。
袋のデザインにも意味がある!
千歳飴はデザインの入った袋に入っていますよね。今はキャラクターものの千歳飴も数多くありますが、伝統的な千歳飴の袋には縁起物で、鶴、亀、松竹梅、そして寿が描かれています。縁起がよいことはもちろんですが、描かれているものにはそれぞれ大事な意味があります。
鶴や亀は長寿を表し、子供が元気で長生きしますように、という意味が込められています。松竹梅の松や竹は冬でも緑が美しいですし、梅は他の花よりも早くまだ寒いうちから花を咲かせます。松竹梅は冬の寒さにも負けない強さや健康を象徴しているのです。そして寿にはおめでたい、というお祝いの意味があります。
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千歳飴の食べ方
「縁起物だけど全部食べ切れない…」そんなことも多い千歳飴。千歳飴を上手に食べ切る方法をご紹介します。
そのまま食べて残ったら料理に使う
基本的にはそのまま食べることが多い千歳飴。「子供が欲しがるからそのままあげてはみたけれど甘いものをあまり食べさせるのは…」と、食べ過ぎを心配する親御さんもいらっしゃるでしょう。千歳飴はかなり長いですから、子どもたちに渡してもまず全部食べきるというのは難しい話です。結局は半分も食べないうちに「ごちそうさま」になるかもしれないことを考えれば、子どもたちにはそのままあげてしまってもよいかもしれません。
でも、食べかけの千歳飴が残った場合、一度口につけたものをそのまま保存するのはちょっと気になりますよね。そんなときは、残った千歳飴を料理に使うことをおすすめします。煮物に甘みをプラスするときに砂糖を入れますが、その代わりに千歳飴を入れましょう。ぐつぐつ煮れば千歳飴は溶けますから、切ったりせずにそのまま入れて大丈夫です。または、デザートとしてスイーツを作るときも、砂糖代わりに千歳飴は十分使えていいですよ。残った千歳飴をそのまま捨てるのは縁起物ゆえに気になるものですが、料理に使うのなら問題ないですね。
切ってみんなで分けて食べる
千歳飴は縁起物だから切るなんてだめなのでは?と思いがちですが、残して捨てるぐらいなら切ってみんなで食べたほうがいいです。千歳飴は硬いですからそのまま包丁を入れてもうまく切れません。上手に切り分けるためには、包丁を火で温めるのがポイントです。飴の切り口が溶けて切りやすい状態になりますからぜひお試しくださいね。
「包丁を温めてはみたけれどやっぱりうまく切れそうにない」というときは、袋の中に入れて包丁で割るのも良い方法です。袋の中で割れば飴が飛び散りませんし、小さい一口サイズの飴にもできます。食べ切れない分は冷蔵庫に入れておいて、おやつに食べたり、料理に使ったりできますよ。
電子レンジでチンして食べる
甘くて美味しい千歳飴もずっとなめていると飽きてしまいます。そうならないためには、形を変えて楽しみながら食べるのもおすすめです。電子レンジでチンすると、硬い千歳飴も柔らかく溶けてきます。クッキングシートの上に千歳飴をのせて、飴が柔らかくなるまでチンしましょう。そうすれば、千歳飴は飴細工の飴みたいになります。溶けて柔らかくなったら、箸に巻き付けて親子で飴細工を作って楽しみながら食べましょう。
子どもの健やかな成長を願ってみんなで食べよう
七五三のときは必ずと言っていいぐらい子どもたちみんなが持っている千歳飴。千歳飴はただの飴でなく、子供が健康で長生きしますように、という意味が込められています。千歳飴をもらった後は、さあ食べようとなりますが、思ったよりも食べきれず、どうしよう?となることも多いもの。縁起物ですから、割って食べたり、チンして飴細工を作ったり、残りは料理に使って使い切りましょう。余った場合は、数日で食べきる、または使い切ってくださいね。