はちみつは甘くておいしいのはもちろん、栄養豊富で健康にもよいスーパー食材のひとつです。中でも、健康志向の人が増えている中、特に注目を集めているのがマヌカハニー。マヌカハニーとはどのようなものか、選び方から期待できる効果、食べ方までたっぷりご紹介します。
マヌカハニーとは
マヌカハニーのハニーは文字通り「はちみつ」のことです。ではマヌカとは何か気になりますね。マヌカとは、ニュージーランドに自生しているインカナム種の低木です。そのマヌカの花の蜜から取った蜂蜜を集めたものがマヌカハニーです。
マヌカハニーは普通のはちみつに比べて濃厚でしっかりした味をしています。よく「濃いキャラメルのような味」と言われますが、ちょっと薬っぽいと感じる人もいるようです。
普通のはちみつとの違いは、マヌカハニーの希少性にあります。まず第一に、マヌカハニーはマヌカの木からしか取れません。しかもマヌカの花が咲くのは11月から12月にかけてのたった1ヶ月の間だけです。その花の蜜で作られているわけですから、マヌカハニーは非常に貴重なものだということがわかりますね。
プロポリスとの違い
ミツバチに由来する健康食品ははちみつだけではありません。中でもプロポリスは有名なもののひとつ。マヌカハニーとプロポリスはどちらもミツバチから取れるという点では同じですが、原料や成分がまったく違います。マヌカハニーがマヌカの木からとれたはちみつであるのに対し、プロポリスはミツバチが集めた蜜や花粉、樹液と自分の分泌物を混ぜたものです。
マヌカハニーとプロポリスは、味や香りにも違いがあります。プロポリスは黒っぽくどろっとしていて、独特の苦みと松ヤニのような香りがするのが特徴です。
マヌカハニー 驚きの効果
マヌカハニーが注目を集めている理由は、マヌカハニーにしか含まれていないメチルグリオキサール(MGO)という抗菌成分にあります。この成分により、マヌカハニーは次のような美容効果や健康効果が期待できます。
ピロリ菌の除菌
マヌカハニーに含まれているメチルグリオキサールには強い抗菌・除菌作用があり、人の胃の中にすみついて胃の壁を傷つけ慢性胃炎や胃潰瘍の原因となるピロリ菌の除去に効果があると言われています。
インフルエンザ・風邪の予防
毎年冬になると猛威を奮い、子供から大人まで多くの人を苦しめるインフルエンザ。怖いインフルエンザの予防にもマヌカハニーは威力を発揮します。インフルエンザは予防注射をしていても発症することがあります。マヌカハニーを併用すれば、インフルエンザの薬は規定量の1000分の1でも効果を発揮すると言われるほど。マヌカハニーのパワーがよくわかりますね。
虫歯・口内炎の予防
甘いマヌカハニーで虫歯予防とはちょっと不思議な気もしますよね。マヌカハニーは抗菌効果が非常に高く、虫歯のもとになるミュータンス菌を殺菌することができると言われています。炎症を抑える効果も期待できるので、虫歯だけでなく口内炎の予防にも効果的です。
整腸作用
胃腸の調子が悪いと、何を食べてもおいしくないですよね。抗菌・殺菌作用のあるマヌカハニーを摂取すると腸内の悪玉菌が減り、腸内環境が改善されて胃腸の不快感の解消につながります。
抗炎症作用
一度できてしまった傷がなかなか癒えないことがあります。そんなときは抗炎症作用が高いマヌカハニーの出番です。傷ができたところにマヌカハニーを塗り、バンドエイドなどで覆っておけば、抗炎症作用のおかげで傷口が膿んだりすることもありません。
副作用はないの?
高い美容・健康効果があると聞けば、副作用が気になりますよね。マヌカハニーは自然のものから取ったものですし、体に危険な副作用の心配はありません。
ただし、食べ過ぎには注意が必要です。適量を摂取していれば特に問題はないのですが、健康や美容に良いからと言って食べすぎると、カロリーオーバーの可能性があります。
また、マヌカハニーでアレルギー症状を起こす方もいます。はちみつをなめたり、はちみつが入った食品を食べるとアレルギー症状を起こす方はマヌカハニーでもアレルギー症状が起きてしまいます。自分がアレルギーかもと思ったら、パッチテストなどを行い、アレルギー症状が出ないか、確認してください。
大人と違い、胃腸の発達が未熟な乳幼児にマヌカハニーを与えてはいけません。はちみつにはボツリヌス菌が入っていることもあるために1歳以下の乳児に与えないように、と言われています。普通のはちみつに比べ抗菌力の強いマヌカハニーは、5歳以上になってからと考えるのが安心です。
マヌカハニーの食べ方
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基本の食べ方
マヌカハニーはそのままなめて食べるのが基本となっています。
そのときに気をつけたいのはなめるときに使うスプーンです。マヌカハニーの有効成分であるメチルグリオキサールは金属に反応する性質があります。そのため、金属のスプーンを使うとせっかくのメチルグリオキサールの効果が薄れてしまって、高いはずの抗菌作用が弱まってしまうのです。マヌカハニーを食べるときは、木製や陶器、プラスチックなど、金属以外のスプーンを用意してくださいね。
もう一つ気をつけたいのは水分です。スプーンに水がついていたなどの理由でマヌカハニーの中に水分が入ってしまうと、マヌカハニーが発酵してしまって効果が薄れてしまいます。必ずスプーンはしっかり乾いている清潔なものを使うようにしましょう。
こんなときは?
マヌカハニーは味が濃くてくせがあるために苦手な人も多く、味が苦手なために続かなかったと言う方も少なくないようです。味に馴染めないときは、飲み物や調味料に混ぜてみましょう。コーヒーやココアならばそれ自体に味が強いですから、マヌカハニーのくせのある味が薄れます。マヌカハニーは熱で成分が損なわれることがないため、ホットのコーヒーやココア、または料理に混ぜても大丈夫です。
風邪などでのどが痛いとき、殺菌作用があるマヌカハニーは効果的です。「喉が痛くてそのまま舐めるなんて無理」という時は、これも温かい飲み物に混ぜましょう。あたたかくした飲み物に混ぜてマヌカハニーを取り入れれば、刺激も少なくて飲みやすいですし、体も温まって効果はバッチリですね。
食べるタイミング
マヌカハニーは一日に1回ではなく、3回から4回に分けて飲むことが良いと言われています。殺菌効果は一回飲むと一日持続するというわけではないので、分けて飲んだほうが一日中効果が続きます。マヌカハニーは薬と違い、特にこの時間に食べなければならないという決まりはありません。より成分を体に浸透させるためには空腹のときが良いと言われているので、食事の1時間前、そして寝る1時間前になめると良いでしょう。
1日の摂取量の目安
いくら効果が高いものでも、たくさんとればよいというものではありません。一回の分量は15ml程度にして、1日あたり30mlから60mlを目安にしてください。
子供の場合は摂取量も少なくなります。未就学児であれば一日に5ml程度、あとは年齢に従って段々と大人の量である30mlから60mlに近づけましょう。
食べるだけじゃない!使い方
マヌカハニーは食べる以外にもさまざまな使い方があります。
一つは傷の手当てに使う方法です。マヌカハニーは殺菌力が非常に強いですから、切り傷や擦り傷、火傷の手当てに使うと、治りが早いです。傷の手当てに使う時は、傷口にマヌカハニーを塗って、バンドエイドやガーゼでラップしてください。1日に1回新しく取り替えるようにしていけば、早くきれいに治りますよ。
虫歯やオーラルケアにもマヌカハニーが使えます。歯磨きをして、さらにマヌカハニーを食べていれば、マヌカハニーの殺菌作用で虫歯になりにくく、口の中をいつも清潔に保つことができます。
マヌカハニーはニキビケアにも効果的です。気になるニキビの部分にマヌカハニーを塗ると、殺菌効果が働いて炎症が抑えられ、ニキビが早くきれいになります。ニキビが気になる方は試してみてくださいね。
マヌカハニーの選び方
マヌカハニーの効果は、質によって大きな違いがあります。より高い効果を期待するならグレードの高いマヌカハニーを選びたいですよね。そのときにチェックしたいのがUMFとMJOです。
UMFとはマヌカハニーの抗菌作用がどのぐらいか、ニュージーランドUMF協会が定めた基準です。5+、10+、16+、20+、25+などの形で表示され、高い数値ほど抗菌作用が高いことを意味します。10+以上であればニュージーランドで医療現場で使われるレベルのマヌカハニーということになります。
MGOは1kgのマヌカハニーの中に有効成分であるメチルグリオキサールがどれぐらい入っているかの数値です。何らかの症状を改善するためにマヌカハニーを用いるならばMGO250以上のマヌカハニーが良いとされています。
マヌカハニーを役立てよう
マヌカハニーは飲んでよし・塗って良しのスーパーフードです。ニキビがなかなか治らない、お腹の調子を整えたい、虫歯を予防したいなど、体の悩みはさまざま。マヌカハニーはひとつで複数の悩みを解決できる可能性のある優れもの。気になる方はぜひ一度、試してみてはいかがでしょうか。