「白湯」が体にいいってホント?正しい作り方から効果まで
一度お湯を沸かしてから冷まして作る白湯は、皆さん一度は飲んだことがあるでしょう。ただ水を飲むだけとは違って、お湯を沸かして冷ますという一手間が加わるので、白湯はちょっと面倒という人もいらっしゃるかも知れませんね。けれど、実は、白湯は、美容と健康に大きな効果が期待できるのです。
白湯で期待する効果を得るためには、正しい作り方をする必要があります。効果から正しい作り方まで、「白湯」についてお話します。
白湯(さゆ)とは
白湯は「湯冷まし」と言う言葉で知っている方も多いのではないでしょうか。白湯とは、お湯を一旦沸かしてから冷ましたもののことをいいます。日本の水道水はそのまま飲める安全なものですが、その中には塩素やトリハロメタンなどの不純物が残っています。沸騰させることで不純物が取り除かれるので、白湯はまろやかな味が特徴です。
日本では昔から、白湯を体に優しい飲み物として、赤ちゃんや妊婦さんに飲ませたり、薬を飲むときに使ったりしてきました。インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは白湯を最強の毒出しドリンクと呼んでいます。火で沸かして、風の力で換気しながら作る白湯は、風、火、水のすべてのエネルギーが入っていると考えられているのです。まさに最強の飲み物だと言えるでしょう。
白湯の効果
白湯には次のような美容、健康効果が期待できると言われています。
新陳代謝がよくなる
体は冷えると血流が滞り、代謝も悪くなります。そこへ白湯を飲めば体が温まり血流が良くなります。その結果、基礎代謝は10%から12%アップし、免疫力は30%もアップすると言われています。
冷え性で悩んでいる方はもちろん、白湯は肌トラブルに悩んでいる方にも効果があります。肌トラブルは肌のターンオーバーが悪いことが原因で起きるものですが、白湯を飲んで代謝が良くなればターンオーバーもスムーズになり、肌荒れやニキビの改善につながります。美肌のためにも白湯を積極的に取り入れたいですね。
内臓の動きが活発になる
体が温まれば内臓の疲労が回復して動きも活発になり、消化機能が改善されます。消化が悪くていつも胃もたれをしていた方も、白湯を飲めば胃腸の動きが良くなりますから、胃もたれしにくくなります。また、消化器官の動きが悪いと便秘になりがちですが、白湯を飲んで消化が良くなれば便秘解消にもつながります。便秘に悩んでいる女性には、特にうれしいですね。
デトックス効果
白湯で体を温めると血液やリンパの流れが良くなるので、体の中にたまっていた老廃物や余分な水分を尿として外に出すことができます。余分な老廃物や水分が体の中に残っているとむくみが出てしまいますが、白湯のデトックス効果でむくみを改善することができ、引き締め効果を得られます。
ダイエット効果
ダイエットを頑張っていても効果がなかったとしたら、代謝が悪いことが原因の可能性があります。白湯には基礎代謝をアップする効果があるので、ダイエットにも効果的です。毎日白湯を飲むだけの「白湯ダイエット」は、太りにくく痩せにくい体を作ることができると話題になっていますよね。白湯ダイエットを実践している芸能人は多く、その中には女優の深田恭子さんもいます。
白湯の正しい作り方
白湯はただ沸騰して冷ませばよいというものではなく、正しい作り方をしなければ思うような効果を得られません。正しく作って、美容・健康に役立てましょう。
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やかんに水を入れて沸騰させる
まずはやかんに水を入れて沸騰させます。水はミネラルウォーターでなくても水道水で構いません。電子ケトルやレンジは手軽ですが、フタをしている状態では塩素を外に出すことができません。お湯を沸かすときには、必ずやかんを使うようにしましょう。鉄製のやかんなら、白湯の中に鉄分がプラスされるので、貧血になりやすい女性には特におすすめです。
やかんのフタを開け、火を弱めて10~15分間沸かし続ける。
水が沸騰したらやかんの蓋を開けて、火を弱くしてからさらに10分から15分沸かし続けます。水道水の中に入っている塩素などの不純物は蓋を開けて沸かし続ければ蒸気になって出ていきますから、不純物のないまろやかな味の白湯が出来上がります。
50度くらいに冷まして飲む。
沸騰した白湯は冷ましてから飲みます。白湯は熱すぎると体に負担がかかってしまいますし、冷やしすぎてしまっても体を温める効果がなくなってしまいますから意味がありません。白湯は体が受け入れやすい、人肌よりもちょっと高めの50度ぐらいまで冷やして飲みましょう。
「最初から50度にすればよいのでは?」そんな風に思ってしまいますが、それでは不純物を取り除くことができません。必ず一度沸騰させてから50度に冷ますことが大切です。まだ熱かったからと水で冷ましたり、冷えてしまったからと沸かし直しをすることは、白湯の効果が薄れてしまうのでやめましょう。
アレンジして飲むのもおすすめ!
白湯は沸かした水を冷ましただけですから、味は特についていません。もちろん白湯のまま飲むのも良いですが、毎日飲むので味に変化をつけたいという方は、体や美容に良いものをプラスしてアレンジして飲むのも良いですよ。アレンジには次のようなものがあります。
【おすすめアレンジ】
- レモン汁を加えて
白湯にレモン汁を数滴加えて混ぜるとレモン白湯のできあがりです。レモン汁はレモンをしぼったものでなく、市販品のレモン汁でも構いません。レモンはビタミンCとクエン酸が豊富に入っている果物です。白湯にはもともと美肌効果がありますが、レモンを加えることでより美肌効果が高くなりますから、ニキビ肌に悩んでいる方などは是非試してみてください。 - しょうがをプラス
白湯を冷ましているときに薄切りにした生姜を入れておくとしょうが白湯ができあがります。しょうがは生のものを皮付きで使うのが一番のおすすめですが、なければスーパーなどで売っているチューブのおろししょうがでも構いません。しょうがの有効成分は皮の近くに集中していますから、皮付きで使うこと、またチューブを使うときは小さじ1杯半を目安にしてください。
しょうがはデトックス効果が高く、冷え性を改善する力もあります。老廃物を出すことによってダイエットにも効果を発揮します。さらには疲れもとってくれますから、しょうが白湯は非常におすすめですが、一つ気をつけなければいけないのは飲みすぎです。デトックス効果が高いゆえに飲みすぎると体にとってなくてはならないビタミンやミネラルまで外に出してしまいますから、一日の限度は800mlと覚えておきましょう。 - はちみつを加えて
白湯を冷ましているときにはちみつを加えるとはちみつ白湯ができます。はちみつは白湯150mlに対してティースプーン1杯を目安にしてください。はちみつだけでなく、シナモンをプラスすると効果がさらに上がります。はちみつ白湯はのどが痛いとき、または口内炎ができているときにおすすめです。はちみつは殺菌効果が高いですから痛みや炎症を抑えることができます。
白湯の効果的な飲み方
1日3回、朝・昼・晩
白湯は一日にどのぐらい飲めばいいのでしょうか?白湯は、朝・昼・晩の3回、1回に100~200mlを目安に飲むのがおすすめです。
朝起きたときに白湯を飲むと体を目覚めさせて消化を活発にすることができますし、夜寝る前に飲むと、寝ている間にエネルギーの消費を促進させることができます。一日のうちに飲む時間をだいたい決めておくと、それを習慣にすることができますから、朝起きて朝ごはんを食べる前、昼ごはんを食べながら、そして寝る前に飲むようにしましょう。
時間をかけて飲む
白湯を一気に飲むと思ったような効果が出ません。少しずつ飲んでこそ体がじわじわと温まり白湯の効果が現れますから、時間をかけてゆっくり飲むようにすることがコツです。
1日800mlが目安
白湯にはデトックス効果がありますから、飲み過ぎは禁物です。飲みすぎれば胃腸に負担がかかってしまい、体が必要としている栄養素まで外に出てしまう可能性があります。健康と美容のためにも、白湯は一日800mlを目安に飲むようにしてくださいね。
美容と健康のために毎日の「白湯」を習慣にしよう
美容と健康を維持するためには何をするにしても長く続けることが大切です。白湯も長く飲み続けてこそ効果が現れますから、毎日の習慣にしていきましょう。白湯はおいしくないから続けられない、という方もいます。白湯がまずいと感じるときは、腸の中に老廃物がたまっているせいかもしれません。
飲み続けていれば、デトックス効果で老廃物がなくなり、だんだんと白湯が甘くおいしく感じられるようになります。ちょっとまずいと思ったとしてもまずは続けてきましょう。1ヶ月ぐらいすれば味が変わってきますよ。