ひとり暮らしや結婚など、新生活を始める時には準備しなければならないものがたくさんあります。その中でも、欠かせないのが家電製品ですよね。必要なものを揃えていると結構な出費になってしまいますが、なるべく出費を抑えたいと言う場合には「ジェネリック家電」と言う方法もあります。
ジェネリック家電どはどのようなものか、おすすめの理由や選び方、人気メーカーなどについてまとめました。
ジェネリック家電とは
ジェネリック家電とは、大手メーカー同等の性能で低価格を実現した家電製品のことです。ジェネリックとは「一般的な」「ブランドにとらわれない」という意味で、大手メーカー以外の製品を指します。
ジェネリックと言えば、ジェネリック医薬品を思い浮かべる方も多いでしょう。特許切れの後発医薬品を指すジェネリック医薬品は新薬と成分が同じであるのに対し、ジェネリック家電の場合は、大手メーカー製品に比べ機能が少ないことが多いです。しかし、大手メーカーの一世代前の部品や技術を使っているため品質は高く、価格が圧倒的に安いこともあって人気を集めています。
ジェネリック家電の登場の背景
大手メーカー以外の家電製品は、これまで「B級」と呼ばれ、「安かろう悪かろう」のイメージで必ずしも評価されていませんでした。しかし、最近では値段が安くても大手メーカーと機能に遜色のない製品が増えており、リーマンショックで景気が後退してからは、消費者が家電をブランドで選ぶのではなく、コスパで選ぶ動きが出てきました。そのため、ジェネリック家電が注目されるようになったようです。
安くて性能がいい理由
ジェネリック家電が低価格を実現できるのには、次のような理由があります。
1.大手メーカーの一世代前の部品・技術を使っている
新しい技術、新しい部品の開発には多額の費用がかかります。しかし、ジェネリック家電は一世代前の部品や技術を使って家電を使っていますので、費用がそれほどかからず、安く製造することが可能です。
2.必要な機能だけに絞っている
最新式の多機能な家電製品は魅力的ですが、多くの機能があっても必ずしも使いこなせるとは限りませんよね。機能を絞ったシンプルな製品の方が使いやすいと言う声もあります。必要な機能に絞り込んでいるので、価格も抑えることが可能になります。
3.大手メーカーを退職した技術者を積極的に採用している
ジェネリック家電のメーカーでは、リストラや定年退職などの理由で大手メーカーを退職した技術者を積極的に採用しています。経験豊富な技術者が即戦力として入って作っているのですから、ジェネリック家電は性能面でも大手と遜色ないと言うわけです。
進化するジェネリック家電
ジェネリック家電はもともと、機能を絞り込んだシンプルさが特徴でした。第一世代のジェネリック家電と言ってもよいでしょう。その後、デザイン性にこだわる第二世代を経て、現在では付加機能の充実した第三世代も登場しています。常に進化し続けていることも、ジェネリック家電の特徴だと言えそうです。
ジェネリック家電がおすすめなのは?
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いろいろな種類のジェネリック家電が出ていますが、どの家電もジェネリック家電がおすすめというわけではありません。高品質で低価格なのが魅力のジェネリック家電ですが、中にはやはり大手メーカー製品を選んだほうがよいものもあります。
家電の中には短期間のうちに買い換えるものもありますよね。壊れても買い替えやすい家電はジェネリック家電がよいでしょう。たとえば、ドライヤーや扇風機、調理器具などは長期に使うものではなく、わりと買い換える家電ですから、ジェネリック家電でもよいでしょう。
しかし冷蔵庫、パソコン、大型冷蔵庫などは一回購入すればしばらく使うものです。簡単に買い換えるというものではありませんから、長期間使う製品は安心の意味も兼ねて大手メーカーの家電を選んだほうが安心です。
また、シャープのヘルシオ、ダイソンの掃除機、ルンバなど、その製品ならではの機能に惹かれて家電を買うという場合は、メーカーではなく「製品」で選ぶのがおすすめです。
ジェネリック家電の人気メーカー・ブランド 5選
ジェネリック家電の人気メーカー・ブランドを5つ、厳選してご紹介します。
アイリスオーヤマ
家庭用プラスチック製品の最大手の会社です。現在は白物家電の製造に力を入れており、「機能はシンプル、価格リーズナブル、品質はグッド。 」がコンセプトの「なるほど家電」は急速に売り上げを伸ばしています。生活用品で培ったノウハウを活かした豊富な商品ラインナップが魅力です。
コイズミ(KOIZUMI)
大阪が本社の電気機器メーカー。ドライヤーなどの美容家電は特に有名で、ヘアサロンのような仕上がりを手に入れることができることでも有名なヴィダルサスーンのドライヤーやヘアアイロンなどはどれもコイズミの製品です。
ツインバード(TWINBIRD)
ツインバードは、新潟市燕市にあるツインバード工業で作られている製品のブランド名です。ジェネリック家電のほか、ギフト用品や超音波洗浄機のメーカーとしても知られています。
テスコム(TESCOM)
テスコムは、東京都品川の中堅家電メーカー。フードプロセッサーやミキサーなどの調理家電や、ドライヤーなどの美容家電が特に有名です。カールドライヤーを世界で最初に製造したメーカーとして知られ、業務用理美容機器ブランドの「Nobby」は現在多くのサロンで使われています。
YAMAZEN(山善)
山善(やまぜん)は、大阪を本拠とする専門商社で、YAMAZENブランドで家電製品を販売しています。「ジェネリック家電製品大賞」を受賞するなど評価が高く、扇風機やヒーターは特に有名です。
ジェネリック家電を生活に上手に取り入れよう
白物家電はアイリスオーヤマ、ドライヤーはコイズミやテスコムと言ったように、ジェネリック家電メーカーにはそれぞれ得意なジャンルがあります。ジェネリック家電を買うときには、その会社がもっとも自信を持っている主力商品を調べて、自分の合ったものを見つけてくださいね。