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おせち黒豆の意味・由来!関東と関西で違う「しわ」へのこだわりとは

黒豆と言えば、祝い肴3種のうちのひとつで、おせちに欠かせない料理のひとつです。食べ始めると箸が止まらず、たくさん作ったのにいつの間にか無くなっていた…と言うご家庭も多いのではないでしょうか。

おせちに入れる理由から関東と関西の違いと作り方のコツまで、黒豆についてお話しします。

おせちの黒豆に込められた意味

おせち料理に入っている黒豆にはどのような意味が込められているのでしょうか。

黒豆には厄除け健康、そして長寿を願う気持ちが込められています。黒には魔除けの意味があり、黒い色をした黒豆を食べることで、人々はこれから始まる一年間の厄払いをするのです。また、「まめ」という言葉には丈夫、健康という意味があり、「まめに働いてまめに暮らせますように」と祈ります。

もう一つの意味である長寿は黒豆のしわにあります。お年寄りになればシワが出てきますよね。お年寄り=しわという意味から、黒豆はしわが寄るまで長生きできますように、という願いが込められています。

「しわ」はないほうがいい?関東と関西の違い

関東のおせちにも関西のおせちにも黒豆は入っています。けれど、関東と関西では出来上がった黒豆の形にちょっとした違いがあります。それが黒豆の「しわ」です。

関西では、しわがなくふっくらとつややかに煮上がった黒豆が好まれます。「しわが寄らないように、長生きできますように」という意味が込められているのです。

これに対し、関東ではわざと表面にしわを寄せて仕上げるのが一般的です。「しわが寄るまで長生きできますように」と考えるためで、関東では長寿の象徴として「しわ」の寄った黒豆が好まれます。

同じように長寿を意味していても、考え方により煮方が違うのは興味深いですね。

重曹や釘を入れる理由は?


黒豆を煮るときには重曹や釘を入れると良いと言われていますが、その理由はどこにあるのでしょうか。

黒豆に重曹を入れると良いと言われているのは、アク抜きとやわらかくする効果があるためです。重曹のアルカリは黒豆のタンパク質を分解してくれますから、豆はより柔らかくなります。ただし、入れすぎると苦くなってしまいますので、入れすぎにはご注意くださいね。

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次に黒豆に釘を入れる理由ですが、それは黒豆に艶を出すためだと言われています。艶を出すためには、錆びた釘でなければなりません。錆びた鉄釘の鉄イオンは、黒豆の色素であるアントシアニンと結びつき、黒豆の黒い色を守ってくれるのです。「食べ物を作るときに釘、しかも錆びた釘を入れるなんて…」と抵抗を感じる方もいるでしょう。衛生面が気になる方は「鉄玉子」を使うのがおすすめです。鉄玉子とは、お料理に使うために作られた商品で、玉子型の他にもさまざまな形があります。漬物の色付けや鉄分補給にも使えるので、ひとつ持っておくのも良いでしょう。

しわが寄らないようにするには?

簡単な黒豆の煮方♪

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関西風のしわが寄っていないふっくらした黒豆を作るためのポイントは豆が空気に触れないようにして煮ることにあります。

豆を煮るときに豆が空気に触れてしまうとしわができてしまいますから、いつも煮汁に浸かっているようにするよう、気をつけてください。しわがよらないようにするには、しわのよらないポイントとしては、黒豆の調味液を鍋に入れて、その中に黒豆を入れてから、一晩ほど置いて豆がふっくらするまで戻すこと、煮るときは落し蓋をして豆が空気に触れないように気をつけること、そして煮汁が減ってきたら差し水をちょこちょこして、豆が煮汁よりも上に出ないように気をつけることが大切です。落とし蓋が無い場合には、キッチンペーパーで代用できます。

煮るときの急激な温度変化もしわの原因になるので、差し水も水ではなく、熱湯を使うこともポイントですよ。

関東風!しわを寄せるコツ

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関西のふっくらしたやわらかい黒豆が好まれるのに対し、関東ではしわがあって歯ごたえが少し残る黒豆が良しとされています。

しわなしの場合は豆が空気に触れないよう、差し水をしながら豆が常に煮汁に浸った状態で煮ますが、しわを寄せたい場合には、豆が煮汁から顔を出すようにして煮るのがポイントです。

関東のしわの寄った歯ごたえの残った黒豆は弱火で短時間煮て作ります。最初に砂糖を入れて、醤油は仕上げにたらすのがコツです。しわを寄せるためには、落とし蓋をしない方がよいとされていますが、落し蓋を使う場合にはみりんを入れて煮ると、しっかり煮えてしわもできます。

具材となる黒豆の選び方でもしわができやすいかどうかが変わってきます。丹波の黒豆など大粒のものはしわができにくいので、しわができるように作りたい場合には小さめの黒豆を使うこともポイントです。

今年のおせちの黒豆は手作りにチャレンジ!

黒豆作りは時間がかかるため、市販のものを購入しているご家庭も多いのではないでしょうか。確かに時間はかかりますが、火を止めながら煮れば時間がお豆をおいしくしてくれます。手作りは好みの甘さに調節できるのもうれしいですね。まだの方は、今年のお正月に挑戦してみるのもよさそうです。手作りの黒豆は、買ってきたものとは違う格別な味わいがありますよ。

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