おせちの栗きんとんの意味・由来!栗だけレシピと砂糖の割合とは
おかずっぽいものが多いおせち料理の中で、甘くてまるでスイーツみたいな栗きんとんは、特にスイーツ大好きな人にはたまりませんよね。「毎年栗きんとんだけたくさん作ってしまう」そんなご家庭もあるのではないでしょうか。
おせち料理に入れる意味からきんとん作りに適したサツマイモの種類や砂糖の割合、栗だけで作る作り方など栗きんとんについてまとめました。
おせちに栗きんとんを入れる意味
おせち料理に入っている食べ物にはそれぞれ縁起が良い意味が込められていますが、もちろん栗きんとんにも、人々の新年に向けての願いが込められています。
栗きんとんに込められた意味は「勝負運」そして「金運」です。
栗きんとんはその名前の通り、栗を使った食べ物ですよね。栗は「勝ち栗」と言われ、縁起が良いものとされてきました。お正月に栗きんとんを食べるのは「何事にも勝ち抜こう」という勝負運を手に入れるためです。
もう一つの金運は栗きんとんの色から来ています。栗きんとんのきんとんは漢字で書くと「金団」つまり黄金色の財宝を表します。黄金色に輝く栗きんとんは、金運または商売繁盛をもたらすのです。金運を手に入れるためなら、いくらでも食べたくなっちゃいますね。
栗きんとんに適したサツマイモの種類
栗きんとんを作る時に必要な材料は、栗のほかにサツマイモがあります。サツマイモと一口で言っても、サツマイモにはいくつか種類がありますから、どれを使えばおいしい栗きんとんが作れるか迷いますよね。サツマイモには水分たっぷりのネットリ系と水分が少な目のホクホク系がありますが、どちらが栗きんとんに合うのでしょうか。
栗きんとんには水分が少なめでほくほくした甘みの強い品種が合うようです。鳴門金時や紅あずま、紅赤などは栗きんとんに良く合います。滑らかな食感をお好みの方は、ネットリ系を代表する安納芋で作るのもよいでしょう。
栗きんとんの栗だけレシピ
おせち料理に入っている栗きんとんは、栗の甘露煮とサツマイモを使って作ったものが一般的です。でも、栗きんとんの中には、サツマイモを使わず栗だけで作ったものも存在します。
栗だけを使って作った栗きんとんは、岐阜県の東濃地方のものが有名です。中津川市や恵那市などでは栗が栽培されており、家庭料理にもよく使われています。栗だけを使って作った栗きんとんは、特に中津川市のものが有名です。
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中津川の栗きんとん作りには、栗と砂糖だけを使います。まずは栗を40分から50分蒸した後、2つに切って中身をスプーンで取り出し、すりつぶします。次にグラニュー糖を混ぜて中火にかけ、手で触っても栗が手につかないぐらいになったら、粗熱を取り、小分けにして布巾でしぼってできあがりです。一口サイズの栗きんとんがたくさん作れますよ。
栗だけで作った栗きんとんは、サツマイモを混ぜて作る栗きんとんと違って素朴な色合いで、ほくほくした栗そのものの味わいが楽しめます。中津川には栗きんとんの名店も数多くあります。食べ比べてみるのも楽しそうですね。
おせち栗きんとん 砂糖の割合は?
おせちの栗きんとんは砂糖をたっぷり使って防腐効果を高めています。しかし、今は冷蔵技術も発達していますし、昔ほど防腐効果を高める必要はなく、昔ながらのレシピでは甘すぎて苦手という人も多いかも知れません。サツマイモの甘さや自分の好みで量を加減するのがおすすめです。
現在では中くらいのサツマイモ2本(皮付きで500g、皮をむいて正味350g)に対し、砂糖50g程度が一般的です。栗の甘露煮のシロップを入れてから、砂糖を少しづつ味を見ながら増やしていくと入れすぎを防げますよ。
おせちの栗きんとんは冷凍できる!
栗きんとんをたくさん作ってしまった、または買ってきたのだけれど、お正月の間食べたいから保存性が心配!そんなときは栗きんとんを冷凍保存しておくと安心です。
保存するときはひとまとめにしてタッパーに入れる方法と小分けにする方法があります。
タッパーにまとめて入れるときは、しっかりラップをかけた後、蓋をして冷凍庫に入れましょう。小分けにするときは、少量ずつ分けてラップに包み、まとめてフリーザーバックに入れて冷凍庫に入れましょう。いずれの方法も空気に触れないようにしっかりラップするのがポイントです。
冷凍した栗きんとんを解凍するときは、冷蔵庫、室温、レンジを使う方法があります。冷蔵庫で解凍する場合は12時間から15時間、室温で解凍するなら1時間、急ぐ場合はレンジの解凍メニューを使いましょう。レンジを使うときは、熱を入れすぎないように確認しながら使ってくださいね。冷凍した場合は2週間、解凍したら冷蔵庫で3日が賞味期限です。
自分好みの栗きんとんを手作りするのも◎
クリスマスが終わるとスーパーはお正月モードになり、おせちの食材に交じって栗きんとんもたくさん並びます。「市販のものは甘すぎてちょっと苦手…」そんな方も、手作りなら自分の好みの甘さにすることができます。いつもとひと味違う栗きんとんが楽しみたいなら、栗だけのきんとんもおすすめです。素朴な味わいに癖になるかもしれませんよ。