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おせち料理の「口取り」とは?北海道ではお菓子を食べるってホント?

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たくさんの種類が入っているおせち料理。お節料理の種類を大きく分けた一つが口取りです。でも、口取りって聞いてもどの料理のことを言うのか、答えられない人も多いのでは?

口取りにはどんな意味があるのでしょうか?おせちの口取りの種類とは?口取り菓子とは?おせち料理の口取りについてまとめました。

口取りとは

口取りとは口取り肴を略した言葉で懐石料理の一つです。食膳の初めにお皿に盛ってお吸い物と一緒に出されます。口取りの「口」には序の口、宵の口と同じく最初のほうという意味があります。口取りは皿の上に、縁起が良いとされている奇数で、3種類から9種類のものを盛り合わせます。

もともとは本膳料理で三方に搗栗や熨斗昆布、熨斗鮑をのせてお酒と一緒に添えて供したことが始まりだと言われています。

おせち料理の口取り

おせち料理は年始の挨拶に来るお客さんをもてなす意味にも使われることから、口取りを入れるようになりました。おせちはお重箱に詰めますが、一番上の一の重に詰めるのが祝い肴三種とこの口取りです。

おせち料理の口取りには以下のような甘みの味付けの料理が入っていることが一般的です。

紅白かまぼこ

かまぼこの半円形の形は初日の出を意味しています。紅白はおめでたい色の組み合わせとして結婚式などでも使われますが、赤は邪気を払い、白は清らかな心という意味があり、その色からもお正月のおめでたさがあらわされています。紅白かまぼこは新しい1年を迎えるにあたっての門出にふさわしいなくてはならない一品です。

栗きんとん

古来からある本膳料理の「勝栗」が由来となっているのが栗きんとんです。きんとんは「金団」と書き、金色のお団子や座布団を意味します。そこから栗きんとんは黄金色の財宝が連想され、商売繁盛や金運を願っておせち料理の中に入れられます。

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昆布巻き

昆布は「喜ぶ」の語呂合わせで、縁起のよい食材です。お煮しめや子持ち昆布など、おせちには昆布を使った料理がいくつか入っていますが、口取りに入っているのが昆布巻きです。昆布巻きはにしんを巻いているものが多いです。にしんは「二親」とも書くことから子孫繁栄の意味があります。「巻」は書物を意味していて、学問や教養が成就しますようにという願いが込められています。

喜ぶ、子孫繁栄、学業成就、多くの願いが込められた昆布巻きは新年をお祝いするのにぴったりですね。

伊達巻

伊達巻の「伊達」は華やかさを表す言葉で、「巻」は昆布巻きと同じく書物を表しています。

華やかという意味から華やかな生活、おしゃれで格好良い生活が送れるように願われていますし、書物を表していることから学問や教養の成就も願われています。伊達巻の金色に通じる豪華な黄色はおめでたさが表れていますし、材料に卵が使われていることから子孫繁栄の意味も込められています。

口取り菓子とは

口取り菓子とは、本来本膳料理に添えられる羊羹や寒天などのお菓子のことを指します。しかし、北海道や青森県の一部では、お正月に「口取り肴」を模したお菓子を食べる習慣があります。この習慣は戦前から続いているようです。

北海道で食べる口取り菓子の基本は、白あんを使った練り切り菓子で、鯛や海老などおせち料理の縁起物に似せて形が作られています。どうして北海道ではお菓子でおせち料理に似せた形を作るようになったのかといえば、これは昔の北海道にはおせち料理を作る素材が手に入らなかったのではないか、と言われています。

素材が手に入らないのであれば代わりに似たものを作ろう、ということで、北海道では古くから集まっていたもち米、小豆、砂糖などを使って、甘い練り切り菓子を作ったのでしょう。北海道では自然が厳しいため手に入らないものも多かったんですね。

地域ならではの伝統食を大切に

料理には今も地域性が色濃く残っていますが、「口取り」のように地域によって指すものが違うとは面白いですね。

流通の発達により、今では全国どこでも、同じ食材が手に入ります。しかし、お正月に口取り菓子を食べる習慣は今も続いているようです。昔からの伝統食、大事にしたいですね。

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