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【清明とは】意味・由来から清明節・清明祭まで丸っと解説!

現在では、清明と聞いて暦を思い浮かべる人は少ないのではないでしょうか。しかし、清明は沖縄では清明祭が行われることからよくその名を知られていますし、中国では清明節というものがあり、今も大切にされています。清明とはいつか、中国の清明節や沖縄の清明祭についてご紹介します。

清明(せいめい)とは

「清明(せいめい)」とは一年を24の季節に分けた二十四節気のひとつで春分の次に当たります。清明とは「清浄明潔」を略したもので、暦の解説書であるこよみ便覧には「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記載されています。「清浄明潔」とは、すべてのものが清らかで生き生きとする頃なので、芽を見るとそれが何の草なのかがわかる、という意味です。

二十四節気はそれぞれを3つずつに分けて七十二候で表すこともあります。清明は七十二侯で表すと、次の3つに分かれます。

初候 玄鳥至(つばめ いたる)

ツバメは春に日本にやってくる渡り鳥の中でも、もっともよく知られているもののひとつです。日本よりも暖かい東南アジアの島々に渡っていたツバメたちは、この時期が来ると日本にやってきます。ツバメが来ると、本格的な春の訪れ、そして農耕の始まりとなります。

次候 鴻雁北(こうがん きたす)

渡り鳥の中はツバメのように春になると日本にやってくる「夏鳥」だけでなく、寒さが厳しくなる頃やってくる「冬鳥」もいます。鴈は冬鳥の一種で、冬の間を日本で過ごし、日本に暖かい春がやってくると、北のシベリアに向かって飛び立ちます。雁が飛び立つと、寒い季節はもう終わりです。

末候 虹始見(にじ はじめて あらわる)

冬の間は空気が乾いて乾燥しがちですが、だんだんと暖かくなって春になると少しずつ空気が潤ってきます。空気が潤って水蒸気ができるようになると、空には美しい虹がかかることがあります。春の天気は不安定で、晴れていると思ったら雨になることもあります。その雨が上がったときに見えることがあるのが虹です。出始めたときは薄くて見えにくい虹も、だんだんと色濃くくっきりと見えるようになってきます。

清明はいつ?2019年は?

清明は毎年、だいたい4月5日前後と決まっていますが、年によってずれることもあります。2019年の清明は4月5日です。

清明はいつかという場合、4月5日という特定の日を指すこともあれば、清明の次の穀雨までの15日間を指すこともあります。期間として清明はいつまでか?とたずねられた場合は、4月5日から19日までとなります。

清明節とは?

中国では古来より、清明を清明節として非常に大事にしています。

清明節とは?

清明節は紀元前202年から220年頃の漢の時代に始まったと言われています。現在の中国では、清明節の日は国民の祝日です。毎年、清明節の前後の日も休みとなりますので、待望の3連休となります。

清明節の過ごし方

お墓参りをする

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中国では亡くなった人が土の下に住んでいる、という考えがあります。清明が終わるとだんだん雨が多くなってくることから、清明のうちに、お墓参りをしてお墓をきれいにし、土をしっかり盛って祖先を忍びます。家族でお墓参りをするところは、日本のお盆とよく似ていますね。

それから紙幣に見立てた紙のお金をお墓の前で焼き、亡くなった家族があの世でお金に困ることがないように、と祈ります。この紙のお金は本物と間違うことがないように、本物よりも大きめに作られているそうです。

お花見

中国でも日本と同じように花を見ながら宴会をするお花見をすることがあります。清明節の日はお墓参りが終わったあと、ごちそうを食べて宴会を行います。お墓の周りで行いますのでお墓の周りは宴会できるような広いスペースが設けられているようです。お花見で食べるものは特に決まりがありません。お惣菜やお菓子などを持ち寄って、家族みんなでお花見を楽しみます。

清明節の食べ物

 

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広大な国土の中国では、地域によって清明節の食べ物も変わってきます。

上海では、清明節のときに「青?」(チントゥアン)というあんこが入った草団子を食べる習慣があります。「面花」という動物などをかたどって作られた麺細工を食べることも多いです。台湾では潤餅(ルンビン)という春巻きのようなものを食べます。広東省ではからし菜を使った料理を食べることが多いようです。

清明祭(シーミー)とは

 

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沖縄では、清明のときに清明祭(シーミー)が行われます。「祭」と言ってもお祭りではなく、お墓参りのことです。

清明祭は弔事ではなく慶事として行われます。清明祭になると、墓前には重箱料理であるウサンミがお供えされ、中には慶事に使われる赤かまぼこなどが入っています。重箱は4箱が一般的で、4箱のうち2箱がおかずの重箱、そして2箱がおもちの重箱です。

餡入りや黒糖餅が9個から15個、重箱の中に入り、おかずとしては1重の中にお餅と同じく9品から15品が入ります。料理は昆布やごぼうの煮付け、赤かまぼこ、カステラ、魚の天ぷらなどです。

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2017-10-24 18:12

心地よい春を満喫しよう

清明の季節は、暖かくて過ごしやすいとてもよい季節です。雨が降ることもありますが雨上がりの虹もとても美しいですし、空を見るとツバメたちが渡ってくる様子が見れるかも。春そのものの心地よさがありますから、家にいることが多い人も、たまには外に出て、のんびり外を散歩しながら春を満喫してください。

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