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黄色のモンブランは日本だけ?茶色との違いについて解説!

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ケーキにはいろいろな種類がありますよね。好きなケーキは何?と言われたら色々な答えが返ってくるでしょうが、小さなころから食べていた人が多く、しかも人気のケーキにモンブランがあります。

そんな人気のモンブランですが、ケーキの上に栗がのっているというところは同じでも、茶色のモンブランと黄色のモンブランがありますよね。

モンブランは何色?と聞くと、年代によってそのイメージは分かれます。今の若い世代の人にとっては、モンブランは茶色いイメージ、ちょっと前の世代の人は黄色いイメージを持っているようです。

茶色いモンブランと昔ながらの黄色いモンブラン、この2つには何か違いがあるのでしょうか?そもそもモンブランとはどんなお菓子なのでしょうか?

小さいころから食べてきたなじみのケーキだけれど、改めて考えるとわからないこともあるモンブランについてお話しします。

モンブランとは

項目 詳細
誕生地 フランスのサヴォア、イタリアのピエモンテ
誕生時期 19世紀後半
原料 甘い栗のペースト、泡立てた生クリーム
名前の由来 アルプス山脈のモンブラン
形状 スポンジ上に栗のペーストと栗をのせる
フランス語名 モンブラン
イタリア語名 モンテビアンコ
特徴 粉砂糖をふりかけ、白い山を模している

モンブランは19世紀後半、フランスとイタリアの国境近くにあるフランスのサヴォア地方とイタリアのピエモンテ州で生まれた家庭菓子です。

当時は、甘い栗のペーストと泡立てた生クリームを添えたお菓子だったと言われています。このモンブランという名前はフランス語です。

「白い山」という意味のモンブランはイタリア語では「モンテビアンコ」という名前で呼ばれています。

モンブランはスポンジの上に栗のペーストを細い線で山になるように絞ってその上に栗をのせたお菓子です。

モンブランという名前はアルプス山脈にそびえたつモンブランからとったと言われていますが、確かにその形を見ると、上に粉砂糖がふりかけられたモンブランは、まさに白い山、モンブランそのものです。

モンブランは茶色?それとも黄色?

項目 フランス・イタリアのモンブラン 日本のモンブラン
茶色 黄色
主要な原料 マロングラッセ(洋栗) 甘露煮(和栗)
クリームの色 茶色(渋皮が含まれる) 黄色(くちなし使用)
生地 焼きメレンゲ カステラ生地
追加のトッピング 粉砂糖 白い焼きメレンゲ
クリームの盛り付け方 ドーム型、丸みを帯びる ひも状、広がる
上に載る栗の意味 縁起が良い
店舗の歴史・商標 東京・自由が丘「モンブラン」店
特別な器具 小田巻(和菓子用の器具)
クリームのレイヤー 生クリーム、モンブランクリーム カスタード、生クリーム、甘露煮クリーム
文化的背景 ヨーロッパ伝統 日本独自のアレンジ

モンブランはもともと茶色

日本でモンブランと言われて昔からなじみがある色は黄色です。でも若い世代にとってモンブランと言えば茶色のモンブラン。

もとは黄色のモンブランが最近茶色くなったと思っている人もいるかもしれませんが、実はモンブランはもともとは茶色でした。

フランスやイタリアのモンブランは、栗を砂糖で煮たマロングラッセを裏ごしして作っています。

渋皮がついたままのマロングラッセを裏ごししているので、同じマロングラッセを使っていても、もともとのモンブランのペーストは黄色ではなく茶色なんです。

日本では最近になってこの本場のモンブランに注目が集まり、茶色のモンブランが広まったようです。

日本だけ?黄色のモンブラン

でも日本で昔から食べられてきたモンブランと言えば黄色ですよね。黄色のモンブランは日本生まれのオリジナルなんです。

日本のモンブランの元祖のお店は、今も営業されている東京の自由が丘の洋菓子店「モンブラン」です。

モンブランの初代店主である迫田千万億さんが、フランスを旅したときにモンブランを知って、作ることができる許可を取ったそうですよ。

栗の甘露煮を使って作った日本のモンブランは渋皮が入っておらず、色付けにくちなしを使って裏ごしで作っているので独特の黄色の色合いとなっています。

迫田千万億さんは単身でヨーロッパに渡り、厳しい修行を摘んでこのケーキを作り上げました。

栗のクリームは、モンブラン口金がなかったため、和菓子を作るときに使う小田巻という器具が使われました。

西洋菓子に和のテイストが入った日本生まれのモンブランは、もともと栗好きの日本人に受け入れられ、大人気となったようです。

モンブランという屋号は商標登録されましたが、黄色いモンブランは商標登録しなかったため、いろいろな洋菓子店で真似をして作られるようになり、一般に広く知れ渡って今に至ります。

茶色と黄色の違い

茶色のモンブランと黄色のモンブランの違い、これは洋栗のマロングラッセを利用して作っているか、和栗の甘露煮を利用して作っているかがまず違います。

渋皮が入ったマロングラッセならば茶色くちなしを使った栗の甘露煮ならば黄色のモンブランになります。

また茶色のモンブランは、伝統的な作り方で行くと焼きメレンゲの上に生クリーム、そしてモンブランクリームが絞られています。

これに対し、日本のモンブランはカステラ生地の上にカスタードと生クリーム、甘露煮クリームを絞って白い焼きメレンゲをてっぺんにのせています。

もう一つモンブランの違いはクリームの盛り付け方にもあります。

同じヨーロッパのモンブランも盛り付け方は2種類あり、フランスのモンブランはドーム型でマロンクリームが丸みを帯びた形をしており、その上に粉砂糖がふりかけられています。

イタリアのモンブランは生クリームが高く積み上げられ、険しい山のイメージに。そして日本のモンブランは小田巻を使って絞っているので、ひも状の栗のクリームがまとまらずに広がっています。

モンブランの上に載っている栗が好きと言う人もいますが、この栗も日本ならではです。栗は勝ち栗といわれるおめでたいもの、栗を飾りに乗せることによって、日本では縁起のよさを表しています。

緑や紫も!モンブランのバリエーション

項目 伝統的なモンブラン 日本のモンブランのバリエーション
茶色、黄色 緑、紫、その他の色
主要な原料 栗(マロングラッセ/甘露煮) サツマイモ、カボチャ、抹茶、ココア等
クリームの風味 抹茶、チョコレート、いちご、マンゴー等
生地 焼きメレンゲ/カステラ生地 通常のカステラ生地
クリームの盛り付け方 ドーム型、ひも状 ひも状
風味のバリエーション 限られている 広範
文化的背景 ヨーロッパ伝統/日本独自 日本のパティシエによる新しい試み
期待される新作 さまざまな風味と色の新作が期待される

現在、日本ではさらにモンブランにバリエーションが生まれ、黄色や茶色以外のモンブランも登場するようになりました。

材料を栗に限らず、クリームを細く絞って盛り付けてたケーキを広くモンブランと呼ぶことから、日本ではいろいろな材料を使ったモンブランが登場してきました。

サツマイモやカボチャを使ったモンブランがあったり、同じ栗を使ったモンブランであっても抹茶を入れた緑のモンブラン、ココアを入れた茶色のチョコレートモンブラン、

それに生クリームにいちごやマンゴーの果汁を混ぜ込んだモンブラン、見た目がカラフルだけでなく、いろいろな風味が楽しめるモンブラン、これからもバリエーションが広がりそうです。

モンブランの違いを楽しもう

日本ではおなじみの黄色のモンブランもいいですし、抹茶味の緑のモンブランや、イチゴ、マンゴーのモンブラン、ココアやサツマイモ、カボチャを使ったモンブラン、どれかなんて選べないぐらいみんな美味しいですね。

現在はたくさんの味を楽しめるモンブランですが、日本オリジナルのモンブランはヨーロッパを旅したパティシエの思考錯誤の努力で誕生しました。今もたくさんのパティシエたちが新しいケーキを生み出しています。

また新たなモンブランが誕生するのでしょうか。ケーキ好きには新たな誕生が待ちきれないですね。

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