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焼き餃子は日本だけ?中国と食べ方が違う理由について考えてみた

餃子にはいろいろな種類があります。焼き餃子に水餃子、蒸し餃子、揚げ餃子。形もいろいろなものがある餃子、その中でも焼き餃子が好きで、家でも食べるし、お店に行くといつも注文しちゃう、という人も多いのでは?

日本にはファンが多い焼き餃子、餃子と言えば本場は中国ですが、中国では焼き餃子はあまり見かけません。焼き餃子って日本だけの食べ物なのでしょうか?どうして日本人は焼き餃子が好きなのでしょうか?

日本人が大好きな焼き餃子について改めて考えてみました。

焼き餃子は日本だけ?

国・地域 餃子の種類 特徴 主要な具材
日本 焼き餃子 フライパンで焼かれる 豚肉、キャベツ
モンゴル パンシ 水餃子 羊肉
モンゴル ポーズ 蒸し餃子 羊肉
ブータン モモ 蒸し餃子 羊肉、豚肉
ネパール モモ 蒸し餃子 羊肉、豚肉
ロシア ペリメニ 水餃子 豚肉、牛肉
トルコ マントゥ 水餃子 羊肉、牛肉
韓国 マンドゥクク スープ餃子 豚肉、ニラ
韓国 焼き餃子 フライパンで焼かれる 豚肉、キャベツ
韓国 蒸し餃子 蒸される 豚肉、キャベツ
韓国 水餃子 水で煮られる 豚肉、キャベツ

餃子に似た食べ物は世界中にあります。日本では餃子の主流は焼き餃子ですが、世界では水餃子や蒸し餃子の方が多いです。

たとえば、モンゴルでは羊の肉を使った水餃子の「パンシ」や蒸し餃子の「ポーズ」、ブータンやネパールでは蒸し餃子の「モモ」、ロシアでは水餃子の「ペリメニ」、トルコでは水餃子の「マントゥ」が食べられています。

韓国には日本と同じように焼き餃子があります。そのほかに蒸し餃子や水餃子も韓国では食べますが、韓国の主流はスープ餃子の「マンドゥクク」です。

中国の餃子の特徴

餃子発祥の国と言われている中国でもっとも食べられているのは蒸し餃子で、北京以北では水餃子が主流です。中国の餃子には以下のような特徴があります。

項目 中国の餃子の特徴 詳細
主食・点心 華北地方では主食、華東・華南では点心 華北では水餃子が主食として出される
形状 コロンとした形 水餃子が特にこの形状になる
縁起物 春節や結婚式で出される 餃子の形と発音から金運や子宝を願う
具材 白菜、豚肉が中心 牛肉、エビ、ニラ、シイタケも使用。にんにくは入れない
タレ 黒酢と千切り生姜 醤油やラー油は使用しない

主食

華北地方で餃子は主食として、肉や魚料理の後に出されます。ここで食べられているのは、厚めにした皮の中に具材を入れて、湯に入れて茹でて作る水餃子です。この水餃子はコロンとした形が特徴です。

縁起物

中国では旧正月である春節や結婚式のお祝いの席に縁起物として餃子を出します。どうして餃子が縁起物となったのか、これは餃子の形や発音から来ているようです。

餃子は古代の貨幣である「馬蹄銀」に似ていることから金運を、そして発音が「子を授かる」と同じなことから子宝を願って食べられます。

具材

中国の餃子に入っている具材は白菜や豚肉が中心で、そのほか牛肉やエビ、ニラ、シイタケなど、特にこれがなければと決まったものはありません。けれど、日本と違ってニラは入れなくてもいいですし、にんにくは入れません

点心

華東・華南地方では主食ではなく点心として蒸し餃子や揚げ餃子が食べられています。点心ですから料理の一部として少量食べられることが一般的です。

5.タレ
日本では餃子のタレといえば酢醤油ですが、中国では黒酢と千切り生姜でいただくことが一般的です。

タレをつけて食べることもありますが醤油で食べたりはしません。また日本ではよく入れるラー油も入れません。

中国に焼き餃子はないの?

地域 餃子の種類 特徴 用途
中国 水餃子 湯で茹でられる 主食、縁起物
中国 焼き餃子 水餃子を焼いたもの まかない料理
台湾 鍋貼 茹でずに焼く、皮は薄い 一般的に食べられる

中国では焼き餃子を食べないというわけではありません。中国では余った水餃子を焼いて焼き餃子として食べており、焼き餃子はまかない料理のようなものだったのではないかと言われています。

また台湾には「鍋貼」(グオティエ)と呼ばれる焼き餃子があります。日本では棒餃子と呼ばれているものなのですが、これは日本の焼き餃子と同じく茹でずにそのまま焼いて食べるため、皮は薄いです。

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しかし、この「鍋貼」は日本の焼き餃子とはちょっと形が違い、細長く棒状の形をしていて、ひだはありません。

日本で焼き餃子が好まれる理由

項目 説明・内容
日本での餃子の人気 家庭でもお店でもよく食べられ、チルドや冷凍食品としても多数販売
初めての餃子 水戸黄門(徳川光圀)が1689年に鴨肉を使った「福包」を食べたとされる
一般的な普及 第二次世界大戦後、満州から帰った引き揚げ者が鉄板で焼いた焼き餃子が広まる
焼き餃子の人気理由1 米が主食で、おかずとしても合いやすい
焼き餃子の人気理由2 油が香ばしく、酒の肴にもなる

日本では餃子をお店で食べることはもちろん、家庭でもよく食べています。スーパーなどに行くと、チルドや冷凍食品で餃子がたくさん売られています。それらの餃子を日本では焼いて食べることが多いです。

日本ではいつ餃子が食べられるようになったのか、日本ではじめに餃子を食べたのは水戸黄門として知られる徳川光圀公だとされています。

このことは、水戸藩が著した「朱舜水氏談綺」に記されているのですが、1689年に鴨肉を使って作った「福包」という餃子が水戸光圀公に献上されたそうです。

餃子が一般に広く普及したのはそれからかなり後の第二次世界大戦後です。戦後、満州から帰ってきた引き揚げ者が鉄板で焼いて出した焼き餃子が広まったという説があります。

水餃子と焼き餃子を出したところ、日本では焼き餃子が人気が出たようです。

日本では主食は米で、米に会うものをおかずとして食べていますよね。米に合うおかずと考えますと、水餃子は皮も分厚くて、それだけで食べ応えがあるからおかずにはなりにくい。

その点、油が香ばしくて、ご飯のおかずにも合うし酒の肴にもなる焼き餃子は、日本人好みだったのでしょう。

日本の餃子の特徴

日本の餃子には以下のような特徴があります。

項目 説明・内容
形状と用途 楕円のような形で、皮は薄め。おかずとして食べられる
主要な具材 豚ひき肉、キャベツ、にんにく、ニラ
盛り付け方 フライパンで焼き上げた後、裏返したお皿をのせてひっくり返し、焼き上げた底の部分を上に盛り付ける
タレ 市販の餃子のタレ、またはしょうゆと酢にラー油を入れて。七味や辛子、コショウ、柚子胡椒も人気

おかず

日本の餃子は楕円のような形をしていて皮は薄めです。主食としてではなくおかずとして食べられます。

具材

日本でもいろいろな具材を入れた餃子が作られていますが、メインの具材は豚ひき肉、キャベツ、にんにく、そしてニラです。

盛り付け方

日本の餃子はフライパンの上で香ばしく焼き上げた後、裏返したお皿をのせてフライパンごとひっくり返し、焼き上げた底の部分を上に盛り付けるのが基本です。一方、中国では皮を閉じた部分を上に盛り付けるのが一般的です。

タレ

市販されている餃子のタレをつけるほか、しょうゆと酢にラー油を入れて食べたり、七味や辛子、コショウ、柚子胡椒をかけて食べるのも人気です。

いろいろな餃子をおいしく食べよう

項目 説明・内容
日本の焼き餃子 冷蔵庫の定番、焼いてすぐ食べられる。ご飯のおかずや酒の肴としても使える
中国の水餃子 もちもちとした食感。主食としても食べられる
中国の蒸し餃子 点心として食べられる。皮がもっちりとしている
中国の揚げ餃子 サクサクとした食感。点心やおやつとしても楽しめる
食べ比べ 日本の焼き餃子以外にも様々な餃子がある。食べ比べて楽しむのも面白い

日本ではどこの家の冷蔵庫にも入っているぐらいポピュラーな焼き餃子、チルドや冷凍のものなら、食べようと思ったら焼いてすぐに食べられますから楽ですし、ご飯のおかずにも酒の肴にもなって、本当にあると便利ですよね。

餃子と一口に言っても日本の焼き餃子以外にもいろいろな餃子があります。中国の水餃子や蒸し餃子、揚げ餃子など海外の餃子を食べ比べてみるのも面白いかも。

日本の餃子は香ばしく焼き上げて、そして水餃子はもちもちで。それぞれの餃子を一番おいしい状態で食べて楽しみましょう。

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