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関西のおせちには欠かせない!酢ごぼうの意味と作り方

日本の家庭では古くから作られているおせち料理。おせち料理には、地域色が強い食材が入っていることがあります。その一つが酢ごぼうです。酢ごぼうは「たたきごぼう」と呼ばれることもあります。

酢ごぼうと聞いて、「ああ、おせちに入っているあれね」と思う方もいれば「それ何?」という方もいらっしゃるでしょう。関東ではなじみの薄い酢ごぼうですが、関西では祝い肴の一つとしておせちには欠かせないものです。

おせちに酢ごぼうを入れる理由はどこにあるのでしょうか?酢ごぼうはどうやって作るの?関西のおせちではおなじみの酢ごぼうについてまとめました。

おせちに酢ごぼうを入れる理由

酢ごぼう(たたきごぼう)にはいろいろな大切な意味が込められています。

1つは豊作への願いです。酢ごぼうの色や形を見ますと、黒い瑞鶏(ズイチョウ)に似ています。瑞鶏とは、鶴や鳳凰などおめでたいことが起こる前兆とされている非常におめでたい鶏のことです。黒い瑞鶏(ズイチョウ)は豊作の象徴とされていることから、新年の運を開く食材として、関西ではお正月の祝い肴三種の一つとなっています。

2つ目の意味は安定です。ごぼうは細く長く地中の深くまで根を張って育つ野菜です。地中深くまで根を張る、ということは家や家業がその土地に根付いて安定する、ということを意味し、家や家業が根付き安定することを願っておせち料理の中に入れられています。

3つ目は健康です。ごぼうは薬にも使われる野菜であることから、長寿を願って、そして新年の健康を祈る意味で使われます。

最後、4つ目は新年の開運への願いです。酢ごぼうはたたきごぼうとも呼ばれ、たたいて身を開きます。そのことから、新年の運を開く、という意味につながると言われています。

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ごぼうを「たたく」理由は?

酢ごぼうはごぼうをたたいて作る作り方とたたかない作り方があります。たたくとたたかないではどんなところが違うの?そんな疑問がわいてきますが、たたいて作る酢ごぼうにも、たたかないで作る酢ゴボウにもそれぞれメリットがあります。

和えるだけの酢ごぼう

ぱぱっと簡単に作りたい、軟らかく煮たものよりも、歯ごたえやぱりぱりした食感が好き、そんな方は和えるだけの酢ごぼうがおすすめです。

和えるだけの酢ごぼうの良さと言えば、何と言っても時間がかからないこと。下ごしらえは必要ですが、和えるだけでできあがります。すぐに作れるのなら、正月のおせち料理にだけではなく、普段の料理のおかずとしても使いやすいですね。

歯ごたえのある食べ物が好き、ぱりぱりと音をさせて食べたい、そんな方は茹でてさっと和えるだけでできる酢ごぼうにチャレンジしてください。

たたいて作る酢ごぼう

ごぼうはおいしいけれど繊維がたくさん入っていてちょっと固い… そんな方はたたいて作る酢ごぼうがおすすめです。茹でて和えるだけなら繊維はほぐれていないので、火を通していてもちょっと固いですし、ごぼうの中までなかなか味がしみこんでいきません。

しかしごぼうをたたけば繊維がほぐれてしっかりと味がごぼうの中のほうまで染み込みますし、ごぼうも柔らかくなって食べやすくなります。

酢ごぼうの作り方

和えるだけ、たたいて作る酢ごぼうの作り方をそれぞれご紹介します。

和えるだけの酢ごぼう

  1. 皮をこそげ落としたごぼうを5㎝幅に切って水に5分ほどさらします。その後、ざるにあげて水気を切ります。
  2. お湯を沸かした鍋の中に塩とごぼうを入れてごぼうが柔らかくなるまで茹でます。目安としては中火で10分ほどです。ゆであがったらざるにあげて水気をキッチンペーパーでふき取ります。
  3. ボウルに酢、砂糖、薄口しょうゆ、塩を入れて混ぜ、ごぼうを入れて和えます。その後、お好みで白すりごまを入れれば完成です。

たたいて作る作り方

  1. 皮をこそげ落としたごぼうを12㎝幅程度に切り、酢を入れた水に10分ほどさらします。太いごぼうは縦半分から3、4等分にしましょう。
  2. ごぼうを水の入った鍋の中に入れて火にかけます。煮立ったら中火でふたをして10分から15分、しっかりと柔らかくなるまで待ち、柔らかくなったら水気を切ってまな板の上に置きます。
  3. すりこ木などを使ってごぼうをたたいて長さを半分に切ります。しょうゆとみりんで下味をつけ、すった白ごま、だし汁、砂糖、しょうゆ、湯を加えてさらによくかき混ぜたら完成です。

好みの作り方で楽しもう

酢ごぼうは和えるだけ、たたいてから、どちらの作り方も違ったおいしさがあります。両方作って食感の違いを楽しむのもよいでしょう。どちらも、縁起が良いという意味では変わりません。作りしておけば、お総菜や箸休めにもなります。おせちをきっかけに、酢ごぼうをあなたの食事のレパートリーの一つに加えてみませんか?

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