ダシだけじゃなかった!うどん 関西 関東の違い

うどんの関西と関東の違い

日本で古くから食べられている麺類と言えばうどんとそばですよね。うどんといえば関西、そばといえば関東と言われていますが、関東でももちろんうどんは食べます。お店だけでなく家庭でも手軽に食べられるうどんは、温かくても冷たくてもおいしいことから、関東でも関西でも一年中うどんはよく食べられています。

うどんは中国から伝わった説と日本で生まれた説がありますが、奈良時代に遣唐使から伝えられた、または平安時代に空海が唐から四国に伝えた、または鎌倉時代にそばなどと一緒に伝えられた、などの説が多いことから、うどんは古代から中世に中国から伝わったのでないか、と言われています。

日本では古くから食べられてきたうどん。このうどんの味は関東と関西ではどうやら違いがあるようです。関西と関東のうどんはどこが違うのでしょうか?関東と関西のうどんの違いをまとめました。

うどん 関西 関東はダシが違う

関東と関西のうどんは、ダシに大きな違いがあります。

関西は昆布だし

関西のうどんつゆは薄い味、薄い色が特徴ですが、関西のうどんつゆは昆布出汁を使って作ります。関西では昆布出汁が好まれています。その理由は、鎌倉時代に津軽の安藤氏が北海道産の昆布を出荷していたからだそうです。

また関西の土地は赤土が多く、とれる野菜は柔らかいです。そのため、素材の味がそのまま伝わるように、という意味で薄い味付けが好まれるようになり、うどんつゆは昆布からとって薄口醤油を加え、味は塩で整えます。

薄い色の出汁を見ると関西のうどんつゆが味が薄いのでは?と思いますが、薄口醤油の塩分が入っていますから、しっかり味は出ています。薄口醤油と昆布だしから関西のうどんのつゆには上品なうまみがあります。

かつおだしの関東

関東のうどんつゆは関西と反対で濃い味、濃い色が特徴です。関東は土壌が石灰質のために野菜の筋が目立ちやすく、それに負けないようにと濃い味付けが好まれています。関東のうどんつゆは鰹節からとった出汁を使って作ります。関東では鎌倉時代から鰹が好まれていて、江戸時代に鰹節が生まれてからは鰹節から取ったかつおだしが多く使われるようになりました。

関東のうどんつゆは濃い色をしているために「かなりしょっぱいのでは?」と思いがちですが、実際は見た目ほどのしょっぱさはありません。かつおだしからとった出汁に濃口醤油やみりんを入れ、砂糖で味を整えた関東のうどんつゆは風味豊かでうまみもたっぷりです。

讃岐うどんは「いりこだし」

「うどんといえば讃岐うどんだよね?」という人も多いでしょう。うどんの発祥地とも言われている讃岐うどんの出汁は、関東のかつおだしでも関西の昆布出汁でもなく「いりこだし」です。

関西で使われていた昆布出汁の昆布は高価なことから、多くの地方ではだしとして煮干しを使っていました。讃岐ではいいりこがとれますから、安く作れるいりこだしを使ってうどんつゆを作ったようです。

いりこだしはかつおぶしでとっただしよりも香りが強いです。讃岐うどんはいりこ以外に昆布、鰹節、そして鯖節などを混ぜてつゆを作ります。讃岐うどんはかけうどんとして食べるときは出汁に薄口醤油と塩を加えて関西風に、そしてつけうどんとして食べるときは出汁に濃口醤油、みりん、砂糖を加えて関西風のつゆを作って食べます。

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「あごだし」の博多うどん

うどんつゆの出汁の種類としてもう一つあがるのが博多うどんの「あごだし」です。あごとはトビウオのことです。九州でよく食べられる博多うどんは、あごだしに鰹節や昆布を加えて煮出し、薄口醤油、みりん、塩を使って薄めに味付けをして汁を作ります。博多うどんは、関西のうどんと関東のうどんの間に入る、関西と関東のいいとこどりのうどんだと言われています。

関西 関東では呼び方の違いも

関東と関西では、うどんの呼び方にも違いがあります。

関東だけ?「たぬきうどん」とは

「たぬきうどん」って何?と言われたら、関東の人であればサクサクした天かすが入ったうどんをイメージするでしょう。しかし、関東では当たり前のこの「たぬきうどん」は、関西にはなく、別の名前で呼ばれています。

関東のたぬきうどんはタネが入っていない揚げ物(天かす)が入ったうどんを指しますが、関西で「たぬき」を注文すると、油揚げがのったそばが出てきてしまいます。関西ではきつねうどんのうどんをそばに変えたきつねそばがたぬきなのです。「関西では天かすがのったうどんは存在しないの?」そんな疑問がわきますが、関西にも天かすがのったうどんは存在します。しかし、その名前はたぬきうどんではありません。

関西では関東で言うたぬきうどんのことを「天かすうどん」と呼んでいます。大正時代、関西の人々は捨てても良い天かすをうどんの中に入れるなんて、関東の人はハイカラやなあ、と嫌味を言ったことから、「天かすうどん」の他に「ハイカラうどん」という呼び方もあります。

京都に行くと、たぬきうどんは更に違うものです。うどんの上に油揚げをのせたきつねうどんに、さらにあんかけをかけたもの、それが京都におけるたぬきうどんです。

関西が発祥?「きつねうどん」

きつねうどん発祥の店は1893年に関西で創業した「うさみ亭マツバヤ」で、三代目店主、宇佐美芳宏が作ったものが始まりだと言われています。以前、うどんは隣にいなり寿司を添えて出されていましたが、お客さんが油揚げをうどんの上に乗せて食べるようになったことがもとで「きつねうどん」が誕生しました。

たぬきうどんは地域によって違うものですが、きつねうどんについては関西でも関東でも同じきつねうどんです。

関西だけ?「きざみうどん」

関西にだけ存在するうどんに「きざみうどん」があります。うどんの上にきざんだ油揚げがのっているきざみうどんは、油揚げと九条ネギだけが入った非常にシンプルなものです。

インスタントにも違いあり

日本全国で売っているインスタントのカップ麺も、東と西では味付けに違いがあります。

うどんやそばのカップ麺はそれぞれの地方の人に選んでもらえるよう、だしは東西で違うものとなっています。それ以外にラーメンのカップ麺も東と西では味が違います。関西と関東の人々のそれぞれの味の好みに合わせて、カップラーメンも関西では薄めに、そして関東では濃い目のスープが用意されています。

たぬきうどんを注文するときはご注意を!

同じうどんでも、関東と関西のうどんはつゆの見た目が全然違いますし、味も違います。

普段食べ慣れないものを食べてみるのも楽しいものです。旅行に行ったときなどに、関東の人は関西の、そして関西の人は関東のうどんをぜひ食べてみましょう。でも一つ気をつけなければいけないのは「たぬき」です。

うどんが食べたかったのにそばが出てきちゃった…とがっかりすることがないよう、関東の人は関西でたぬきを注文するときは、気をつけてくださいね。揚げ玉入りのうどんが食べたければ「天かすうどんください」と注文しましょう。


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