羊羹は最強の非常食だった?!種類・栄養から賞味期限まで

和菓子の中でも小さいころからなじみがあって、食べるとなんだか懐かしさを感じる羊羹。日本では昔から食べられていた羊羹は、今でも大人にも子供にも喜ばれるお菓子です。3時のおやつには日本茶とともに羊羹を食べる、という方もいるでしょうし、来客があるときはお茶菓子として羊羹を用意しておく、という方もいるでしょう。

羊羹と一口に言ってもいろいろな種類があります。練り羊羹に芋羊羹、そして夏の時期におすすめの水羊羹…

甘くておいしくて多くの人に親しまれている羊羹ですが、羊羹とはどんなお菓子なの?と改めて聞かれると答えらえなかったりします。みなさんにより羊羹について知っていただくために羊羹とはどんなお菓子なのかまとめました。羊羹の種類と特徴についても、合わせて調べていますので、併せてご紹介します。

羊羹とは

和菓子といえばなに?と聞かれるとすぐ頭に浮かぶ和菓子の代表ともいえる羊羹。羊羹は自分で買って食べるものというよりも、お客さんがいらっしゃったときにお茶菓子として出すもの、または目上の方へのお持たせのお菓子というイメージを持っている方も多いでしょう。

羊に羹(あつもの)と書いて羊羹。どうして羊という漢字が使われているの?羹(あつもの)とは何のこと?漢字を見ると、どうしてようかんは羊羹と書くのか、不思議ですよね。もともと羊羹とは、羊肉を使ったとろみのある汁物のことを指す言葉でした。中国の古い点心で、鎌倉時代に中国に渡った僧侶から伝えられたようです。

しかし仏教では肉食を食べることが禁じられていることもあり、日本では羊肉を食べる習慣がありませんでした。ということから、色合いが似たものを、ということで小豆や葛粉などを使って中国の羊羹によく似た羊羹を作り、それが現在の羊羹となりました。羊羹の最初が、中国の羊肉を使った汁物とは驚きですね。

羊羹をよく食べる地域は?

日本全国で食べられている羊羹、でも地域によって食べる量にはけっこう違いがあります。平成29年の調査によりますと、1年間に食べる羊羹の本数は、一人当たり2.4本でした。それを聞いて多いと思った方も、少ないと思った方もいるでしょう。

都道府県別に調べてみますと、羊羹をもっとも食べている都道府県は5.32本の埼玉県、そのあとは5.2本の静岡県、4.79本の山梨県と続きます。ではもっとも羊羹を食べていない都道府県は?というと、沖縄県の0.2本です。一番羊羹を食べる埼玉県と一番羊羹を食べない沖縄県との消費量の差は26倍ですから、いかに地域によって食べるか、食べないかが分かれているかがわかります。

羊羹の種類

羊羹は種類により作り方や味わいに違いがあります。

羊羹と言えばこれ!「練り羊羹」

羊羹の種類の中でも一番に頭に浮かぶ定番の羊羹が江戸時代後期に登場した「練り羊羹」です。練り羊羹は、小豆、砂糖、寒天を使って作ります。まず寒天を水に溶かし、小豆を炊いた餡と砂糖を入れて練ると、練り羊羹が出来上がります。

練り羊羹にはたくさんの砂糖が使われており、保存料が使われていなくても賞味期限が長いことが特徴の一つです。賞味期限を見てみますと、製造してから1年以上あるものも多いです。練り羊羹はくろもじを使った楊枝を使って小口切りにして食べます。

夏だけじゃない!「水羊羹」

夏になると食べたくなる人が多い羊羹が「水羊羹」です。お中元のお菓子としてよく使われますし、店舗には夏だけ並んでいたりするので、夏だけのお菓子だと思っている方もいらっしゃるでしょう。しかし、水羊羹を冬でも食べる地域があります。福井県などの北陸地方や近畿地方では、冬も水羊羹を食べる習慣があります。

水羊羹の材料は練り羊羹とほぼ同じですが、糖度と食感が異なります。水分が多く使われている水羊羹は、練り羊羹よりも糖度は低めですし、食感はゼリーのような感じで食べやすいです。しかし日持ちは練り羊羹よりも短いです。

北陸地方や近畿地方で通年食べられている水羊羹は、一般的な水羊羹よりもさらに糖分が低く、食感が軽くてまろやかな味わいがあります。しかし水羊羹の中でもさらに日持ちはしないようです。

季節ものも◎「蒸し羊羹」

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羊羹の中でも最も歴史が長い蒸し羊羹は小豆だけで作られたものではなく、現在ではいろいろなものが入ってアレンジされたものが売られています。その中でも良く食べられているものが、栗の入った栗蒸し羊羹や芋羊羹です。栗蒸し羊羹は、新栗が出始める秋だけの限定の羊羹として売られていることが多く、入手が困難なほど人気が高いです。

蒸し羊羹は練り羊羹や水羊羹とは材料が異なります。練り羊羹や水羊羹には寒天が使われていますが、蒸し羊羹は小麦粉、葛粉、上新粉、片栗粉を使い、蒸して固めて作ります。食べ方は練り羊羹と同じように楊枝を使って小口切りで食べるのですが、蒸して作られていますから食感はもっちりしていて柔らかいです。糖分は少なめで、日持ちはあまりしません。

ういろう、きんつばとの違い

羊羹と見た目にはよく似ているものにういろうがあります。ういろうの材料は米粉に砂糖、水、これらを練って蒸して作りますから、ういろうは羊羹の中でも寒天を使う練り羊羹や水羊羹でなく蒸し羊羹に近いです。けれど、ういろうは米粉が使われている分だけもっちりした感じが羊羹よりも強いです。甘みも控えめですし、しっかりした甘さが好みならば羊羹、もっちりした食感とほんのりした甘さが好みならばういろうですね。

羊羹と同じく小豆の餡が入った和菓子にきんつばがあります。四角または丸い形のきんつばは、形こそ羊羹によく似ていますが、食感は羊羹とは全く違います。きんつばは羊羹のように寒天で固めたり蒸したりするのではなく、餡の周りに小麦粉を付けて焼いて作られていますから、かさっとした感じがします。ただし、きんつばは羊羹から作ることもできるのだとか。羊羹に小麦粉で薄く衣を作って焼いたら、きんつばの完成です。

羊羹の栄養

羊羹の中でも「練り羊羹」を例に上げますと、100gあたりの栄養成分は以下の通りとなっています。

  • エネルギー 296kcal
  • タンパク質 3.6g
  • 脂質 0.2g
  • 炭水化物 70.0g
  • ナトリウム 3mg
  • カリウム 24mg
  • カルシウム 15mg
  • リン 32mg
  • 鉄 1.1mg
  • 亜鉛 0.4mg
  • ビタミンB1 0.01mg
  • ビタミンB2 0.02mg
  • 葉酸 1μg
  • 食物繊維 3.1g

成分を見るとタンパク質やミネラルがかなり豊富に含まれているかということがわかります。羊羹の原料である小豆の中にはサポニンという物質が入っています。サポニンには利尿作用があり、むくみが気になる方におすすめです。

また原料に寒天が入っているため羊羹は便秘に悩む女性たちがうれしい食物繊維も豊富に含んでいます。食物繊維はコレステロールや血圧を下げる効果も期待できます。

羊羹の賞味期限

羊羹の賞味期限は1年以上のものが多く、かなり日持ちする食品です。羊羹だけではありませんが食品には賞味期限が記載されています。賞味期限が長いのでこんなに「置いておいても大丈夫?」と気になりますが、記載されている賞味期限内であれば美味しくいただくことができますから安心してください。羊羹は賞味期限内だけでなく、未開封ならば消費期限を過ぎてもまだ食べることができますから保存食としても使えますよ。

どうして羊羹が日持ちするのかと言えば、それは羊羹の糖度の高さにあります。羊羹の糖度の質量は大体60%と高いため、腐りにくくできていて、昔は保存食とされていたようです。

開封後の日持ちと保存方法は?

羊羹の賞味期限が長いことはわかりましたが、どんな食べ物も開封すると早く食べ切らなければいけません。開封後、羊羹を日持ちするためにはどうしたら良いのでしょうか。

常温でも置いておくことができる羊羹ですが、開封後に日持ちさせるためには冷蔵庫で保管しましょう。開封したアルミシートに入れて開け口をしっかり締めておけば最大で5日間ぐらいは保存できますが、なるべく早めに食べきるようにしてください。

羊羹は冷凍できる?

開封した羊羹を長持ちさせるためには冷凍するという方法があります。冷凍すれば開封後でも最大で2週間ほど日持ちしますから、ぜひお試しください。

冷凍するときに必要なものは密閉袋とラップです。まずは羊羹を小分けにしてラップの上に乗せ、空気が入り込まないようにしっかり包み込みます。ラップで包んだ羊羹は密閉袋かタッパーに入れて金属製のトレイに乗せ、冷凍庫の中に入れて保存してください。

冷凍された羊羹を解凍するときは、常温または冷蔵庫で行います。冷凍庫から出した羊羹は真空パックやタッパーから出してラップを外して解凍してください。冬ならば自然解凍、夏ならば冷蔵庫でゆっくり解凍することがおすすめです。一度解凍した羊羹は再び冷凍すると硬くなってしまいます。一度解凍してしまったら、あとは食べきってください。

楽しみながら美味しく食べよう

美味しいだけでなく栄養価もたっぷり。甘くておいしい羊羹は日本茶にぴったりです。食べきれずに残ったときは、冷凍して保存しましょう。少しずつ楽しみながら、最後まで美味しく食べてくださいね。


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